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アメリカ映画産業の3Dブームに暗雲!? 最低水準の3D映画の乱発に危険信号(1/3)

アメリカ映画産業の3Dブームに暗雲!? 最低水準の3D映画の乱発に危険信号
3D映画にはちょっとうるさい『アバター』のジェームズ・キャメロン監督

 世間の『アバター』称賛と感動は、興行収入に反映され、この作品は歴代最高の興行収入を記録する結果となりました。そしてご存じのように『アバター』の大成功をきっかけに、アメリカ映画界には3D映画旋風が起こり始めたのです。

 流行に乗るのはビジネスでは当たり前のことですが、『アバター』後のアメリカ映画業界は猫もしゃくしも3Dという状況が起き始め、次々と3D映画が公開されました。そして夏の大作シーズンに入った現在、懸念される事態がボックスオフィスに起き始めたのです。

 5月下旬よりアメリカで公開され、ボックスオフィスの1位に輝いた3D映画の『シュレック フォーエバー』ですが、実は興行収入の結果は当初予想されていた額より格段に低く、スタジオ側にとっては不本意な数字という結果になっているといいます。『アバター』の爆発的大ヒットによって巻き起こった3Dブームに一体何があったのでしょうか?

 どの業界においても、人気があるものには類似品が出始め、やがて量産され始めます。それは映画業界においても例外ではなく、業者(=映画スタジオ)の間では商品(=映画作品)の人気が高いうちに、どれだけの数を売り飛ばせるかという競争になってくるわけです。3D人気の爆発と同時にハリウッドでは2Dで作られた映画をポストプロダクション(=編集時)で3D変換するという、俗にいう「ポス・プロ地獄」が多発し始めました。

 『アバター』の3Dが鮮明に美しく仕上がっている理由の一つに、キャメロン監督が長い年月をかけて開発した3D専用カメラで撮影しているという点があります。元から3Dを意図して綿密に撮影された映画と、撮影後に2Dから3Dに変換するのではクオリティーに雲泥の差があります。砂糖を入れなかったクッキーに、出来上がった後でいくら砂糖を降り掛けても、結局はおいしくならないのと同じように、元から入っていないものを後で付け足しても、なかなかうまくはいかないものなのです。

 後処理で3Dにした映画を観ると、往々にして画像が暗く、鮮明な立体感にも欠けるという違いが表れます。ちなみに日本でも大ヒットしたティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』も後処理で3Dにしたものです。後処理決定を下したバートン監督に対して、『アバター』のキャメロン監督は、「2Dで撮影した映画を3Dで公開するなど、まったくの無意味」と公の場で厳しく批判し、話題になりました。


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