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マンガをセックスや暴力で規制する条例に「数値で計れない!」と「エヴァ」プロデューサー熱く語る!

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アニメーションビジネスだけでなく東京都青少年健全育成条例にも言及した岩田圭介氏
アニメーションビジネスだけでなく東京都青少年健全育成条例にも言及した岩田圭介氏

 3日、秋葉原のデジタルハリウッド大学メインキャンパスで開催された「アニメ・ビジネスフォーラム+2011 ~アニメ・ビジネスの再構築、各社の戦略を斬る~」内で、「新世紀エヴァンゲリオン 」など数々の人気アニメ番組に関わってきた、株式会社エー・ティー・エックス代表取締役 岩田圭介氏による基調講演「原点回帰がアニメの救世主になった」が行われた。岩田氏によるアニメ業界の置かれている現状やアニメビジネスのトレンドについての話に、会場の参加者は熱心に耳を傾けていた。

 DVD販売の不振と制作受注の減少などもあり、アニメ制作会社118社の収入高総額は、2007年の1,791億円をピークに減少が続いている(数字は帝国データバンク調べ)。そんな中、ゴールデンタイムで放送されているテレビアニメに関しては「ちびまる子ちゃん」「サザエさん」「ドラえもん」などの番組が長寿化しており、岩田氏によると、そういった定番作品がおよそ8割ほどを占めているという。そして、これからも「NARUTO -ナルト-」「遊☆戯☆王」「ポケットモンスター」「機動戦士ガンダム」のように定番化している作品群は、「世代交代をしながら、生き続けられるんです」と説明する岩田氏。

 そんな中、新たな潮流として登場したのが、「ベイブレード(ベーゴマ)」「たまごっち」という過去にブームになった玩具をテーマに再びアニメ化する「原点回帰」作品だという。これらの作品群は、テレビや映画、コミック、関連グッズなどのクロスメディア展開や、インターネットも含めた、ユーザー参加型のイベントを実施するなど、かつてのヒットの方程式を取り入れているのが特徴。ただし、かつて不良在庫を抱えて失敗をした「たまごっち」、そして新作品を投入しすぎてしまったために飽きられてしまうのが早かった「ベイブレード」の失敗をくり返さないよう、商社やテレビ局などがガッチリ手を組んで長期戦略に根ざした共同戦略を行っていると付け加えた。

 また、岩田氏は現在話題となっているマンガ・アニメーションなどに適用される東京都青少年健全育成条例改正案についても言及。「コンビニなど子どもがいるところで、これを売っちゃまずいよねと思ってしまうような商品は確かにありますし、それが議論の的になるのは当たり前の話ですよね。出版社や作家としては表現の自由を守らなきゃいけない立場ですし、これが売られてはまずいという東京都、主婦の方の立場もありますから。ただ、わたし個人としては都条例が正しいかどうかは疑問だと思っています」と自身の立場を表明した。ただしセックスや暴力、差別が露骨に出ている作品について評価することはなかなか難しいと前置きをした上で、「100人のうち99人が駄目という作品は駄目だと思いますが、100人のうち50人が作品として面白いよねというような作品に、この条例を機能させるのはなかなか難しいと思うんです。60キロ以上出したらスピード違反。というように、数値で表せるものではない。これからどうやっていけばいいのか、メディアなどで、大きく議論がされる場があればいいと思っています」とさらなる議論を求めた。

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