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「scrubs ~恋のお騒がせ病棟」などでおなじみの俳優ザック・ブラフが、車で妊婦をひき逃げした男を演じる!(トライベッカ映画際)

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(左から)イザベル・ブレ、ザック・ブラフ、デボラ・チョウ監督
(左から)イザベル・ブレ、ザック・ブラフ、デボラ・チョウ監督

 映画『終わりで始まりの4日間』やテレビドラマ「scrubs ~恋のお騒がせ病棟」などでおなじみの俳優ザック・ブラフが、新作映画『ザ・ハイ・コスト・オブ・リビング(原題) / The High Cost of Living』について、トライベッカ映画祭で女優イザベル・ブレと監督デボラ・チョウとともに語った。

 同作は、道ばたでタクシーをつかまえようとしていた妊婦ナタリー(イザベル・ブレ)を車でひき逃げしてしまったドラッグディラーのヘンリー(ザック・ブラフ)は、新聞で彼女が生きていること知り、犯人を知らない彼女にアプローチし始めていく。監督デボラ・チョウのデビュー作品でもある。

 出演経緯についてザックは「デボラの脚本が素晴らしかったかったんだ。テレビドラマ『scrubs ~恋のお騒がせ病棟』の後、それまでとは違った作品をやりたくて、映画『終わりで始まりの4日間』では監督に挑戦したが、俳優としてはこの映画のようなシリアスな役をこれまでドラマ作品で演じたことがなかったから、今回出演することを決めたんだ」と明かした。

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 この脚本には、実体験による要素があるのか、との質問に「もちろん、妊婦の状態で、車にひかれたことはないわ。でも、わたしの姉が妊娠していたときに、もし彼女に人生が変わってしまうような出来事が起きたら?という状況を考えたことがあって、それがこの映画のストーリーのきっかけになったの」と述べたデボラ監督はニューヨークで映画を学び、出身のカナダに戻ってからこの映画の製作を開始したそうだ。

 これまでザックが演じてきた役とは全く違ったヘンリー役の準備について「僕はいつも、このキャラクターのように革ジャンを着て、髭を生やして、薬(ドラッグ)もよく飲んでいるから必要なかったよ!(ジョーク)僕は、俳優は自分が持っている個性というあらゆる要素を内面から押し出すものだと思っている。その僕のおふざけやオタクな部分は『scrubs ~恋のお騒がせ病棟』で表現ができた。今回は、そういうおふざけやオタクな部分を抑えながら、静かで内向的な部分を押し出して演技することになったんだ」と語るザックは、この映画のためにタバコの吸い方も学んだそうで、この映画のシリアスなザックの演技に注目だ。

 イザベル・ブレが演じた妊婦ナタリー役について「ナタリーのボーイフレンドは、フランス人の設定で彼とはフランス語で喋るけれど、ザックが演じたヘンリーと話すときは英語なの。わたしはもともとフランス語が話せるけれど、英語もしっかりと発音できるように勉強したわ。妊婦は、ちょうどこの映画の撮影1年前に男の子を産んでいて、大きなおなかの状態には慣れていたの。演じる上で大変だったのは、感情をどれだけそれぞれのシーンで表現するか、そのバランスを取るのがとても難しかったわ」とイザベルは語った。映画内でイザベルは感情の起伏の激しいこの役を見事に演じている。

 映画は、複雑な事情を抱える二人のキャラクターが、ぎこちない関係を保ちながら徐々に惹かれていくのが魅力的な映画に仕上がっている。ザックは次回作『ザ・デビル・アンド・ザ・ディープ・ブルー・シー(原題) / The Devil and the Deep Blue Sea』で、ジェシカ・ビールと共演することになっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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