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ナマエ&オカネのない10人の実力派の監督たち、5万円出し合って劇場公開!カンヌ国際映画祭短編コンペ部門に45年ぶり日本から選出作品も(1/2)

ナマエ&オカネのない10人の実力派の監督たち、5万円出し合って劇場公開!カンヌ国際映画祭短編コンペ部門に45年ぶり日本から選出作品も
(上)田崎恵美、伊月肇、(下)山川公平、片岡翔

 チカラはある。ナマエはまだない……そんな刺激的なキャッチコピーが踊る日本の気鋭若手監督10人による特集上映「NO NAME FILMS」が11月19日~12月2日、東京・渋谷のユーロスペースで限定レイトショー公開される。当初、劇場公開予定はなかったが、上映に動いたのは監督たち本人。それぞれ5万円ずつ出しあって何とか公開に漕ぎ着けた。その中心となった『トビラを開くのは誰?』の伊月肇監督は「どう考えてもこれを上映しないのはもったいない。自分たちで動いで現状を打破するしかないと思った」と熱い思いを語った。

 伊月監督ら10人が参加したのは、経済産業省が実施した「平成22年度新進若手映像等人材発掘・国際ネットワーク構築事業」の一環で、公益財団法人ユニジャパンが受託して行われた人材育成プロジェクトだ。彼らに与えられた課題は、製作管理やマネジメントも出来るプロデューサーをきちんと立てて、製作費200万円で15分の短編を作ること。これまで自主製作で映画を作り続けてきた彼らにとっては破格の条件で、麿赤兒や草村礼子ら名優たちを起用した『ぬくぬくの木』の片岡翔監督のように「尊敬する大御所の役者さんに出演して頂き演出を付けたことと、スタジオを使用して音響などプロと同じ環境で編集作業が出来たことが勉強になった」と語る者もいれば、伊月監督のように「これまで手弁当で参加してくれていたスタッフにギャラを支払うことが出来た」と本音を漏らす者もいる。

 そしてココから誕生した田崎恵美監督『ふたつのウーテル』は、本年度カンヌ国際映画祭短編コンペティション部門に選出された。同部門に日本作品が出品されるのは、45年ぶりの快挙だった。また吉野耕平監督『日曜大工のすすめ』は釜山国際映画祭アジア短編映画賞でスペシャル・メンションを授与された。ほか、10作品すべてがオランダで開催された日本映画祭「カメラ・ジャパン」で上映されるなど、本プロジェクトの目的である「国際舞台で活躍できる人材の育成」を果たしつつある。田崎監督は「今までだったら短編を作っても、カンヌに出品しようと考えていなかったと思う。そのきっかけを作ってくれた本プロジェクトに感謝しています。カンヌで同じ部門の監督や海外の映画関係者と出会い、映画一本で普段会えない人とこんなに繋がれるのかと実感。絶対、もう一度ここに来るぞ!という気持ちになりました」とカンヌ体験を振り返る。


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