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「君が代」不起立訴訟の原告・根津公子さん、「裁判に負けたことは新たな出発」

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土井敏邦監督と根津公子さん
土井敏邦監督と根津公子さん

 18日、現代の教育現場に迫ったドキュメンタリー映画『“私”を生きる』の舞台あいさつがオーディトリウム渋谷で行われ、本作にも出演している「君が代」不起立処分取消し訴訟で敗訴した原告の根津公子さんと、土井敏邦監督が登壇し、今後も戦う意向を示した。

映画『“私”を生きる』場面写真

 君が代不起立処分取消し訴訟。これは入学式や卒業式で国歌の起立斉唱をしなかったため、東京都教育委員会から懲戒処分を受けた教員たちが都に処分の取り消しを求めたもの。今月16日に最高裁第一小法廷で判決が下され、懲戒処分は裁量権の範囲内、停職・減給については慎重な考慮が必要と判断された。

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 この判決を受けて根津さんは「まさかと思いました」と大きく落胆したという。さらに司法権のある目的が反映されていると指摘。「現場を抑える目的があったのではないかと思う。停職・減給についての最高裁の判断は、処分された人たちの中でも勝利と思う人が多く、現場の怒りを鎮めるためではないか」と分析。

 また、一定の成果もあるとし「何回不起立しても免職にならないということが残せたと思う」と話した。これまでに不起立などで、のべ10回以上の懲戒処分を受け、現在も君が代不起立処分取り消し訴訟を係争中の根津さん。これまでの活動を振り返り「式典で日の丸を下したのは妨害行為ではなく子どもたちへの教育行為だと思っている」と強調した。

 「裁判に負けたことは新たな出発だなと思いました。これで幕を閉じる。閉じたところで、これをどうもう一回掘り返すのか。わたしたちがこれからやっていかなければないことだと思う」と気持ちを新たにしていた。本作は君が代の斉唱や起立など、教育現場で進んでいるとされる言論と思想の統制をめぐるドキュメンタリー。教育現場のみならず日本そのものが右傾化しているとしてあらがう3人の教育者を追う。(取材・文:中村好伸)

映画『“私”を生きる』は公開中

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