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発禁の問題作に込められた愛!原作者ジョージ秋山の子息の名はアシュラのものだった

発禁の問題作に込められた愛!原作者ジョージ秋山の子息の名はアシュラのものだった
父、ジョージ秋山とのエピソードを語った秋山命氏

 1970年代に連載され、有害図書として回収騒ぎが起きた問題作のアニメ化作品『アシュラ』の公開にあたり、「銭ゲバ」「浮浪雲」など数多くの代表作を持つ原作者・ジョージ秋山の息子で放送作家の秋山命氏が、作品に込められた父親の思いを息子の立場から語った。

 飢饉(ききん)で荒廃した15世紀中頃、一人の狂女によって産み落とされ、その母にさえ食われかける少年アシュラの過酷な運命を描く本作。秋山氏の「命」という名は、そのアシュラのものになる予定だったといい「まっとうに生きたアシュラを、(アシュラを諭す)和尚が死ぬまで見続けて『おまえはまっとうに、人として生きた』と。そこで『命』と名付けられて死ぬはずだったそうなんです」と原作で描かれなかったエピソードを明かす秋山氏。連載はそのラストを待たず終了してしまったが、その頃に生まれた秋山氏がその名を受けた。

 それだけに本作への思い入れは強く、10年ほど前から「銭ゲバ」などジョージ秋山の代表作を映像化しようと活動していた秋山氏は、本作の実写化も目指していた。そして「さすがに難しいと思って実写化は諦めかけていたんです。そこで東映アニメーションさんから話をいただいて飛び付いたんですよ。『銭ゲバ』がドラマ化されたこともあってタイミングもよかった」と明かす。

 そんな数々の代表作を持つ父ジョージ秋山について「ケンカして負けたら、もう1回行って来いと言うような人」という秋山氏。軟弱な子どもだったが、外で遊ぶようにと、マンガやテレビも制限され厳しく育てられたという。一方で秋山氏は「自分の部屋の壁一面に絵を描いたことがあったんです。普通すごく怒るじゃないですか。母親なんかカンカンで。でも父は『おう、いいじゃねぇか』と。『いいんだよ、こいつが住む部屋なんだから』と言ってくれたんですね」と述懐。「インパクトに残ることが多くて。でも父のマンガを読むと「浮浪雲」にそれがそのまま載っていたり、「アシュラ」にも言われたことが載っていたり。大人になってから(言われたことの意味が)わかってくるんですよね」と明かす。

 「父の作品は、愛が何かによって敗れていくことが多い。『銭ゲバ』も貧乏ゆえに母を亡くして貧乏を憎む話。なので、本当の愛ってなんだという思いが、父の中にあるんじゃないのかな」という秋山氏。アニメでは原作以上に若狭とアシュラの、時に家族を思わせる関係が色濃く描かれており、秋山氏も「僕はそれ(愛)を感じることができた」と称賛。過激な描写の裏に込められた「命」と「愛」をうたうメッセージ。そして秋山氏が「生まれたら死ぬまで修行だから、地獄だよ、地獄って、酒飲みながら言っていましたよ」と笑って語る父ジョージ秋山が込めた思いを感じてほしい。(編集部・入倉功一)

映画『アシュラ』は9月29日より全国公開


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