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構想8年『のぼうの城』、原作者と監督陣の火花散るやり取り明かす

構想8年『のぼうの城』、原作者と監督陣の火花散るやり取り明かす
トークショーを行った樋口真嗣監督、犬童一心監督、和田竜

 30日、代官山 蔦屋書店で、映画『のぼうの城』の公開を記念し、原作者の和田竜とW監督を務めた犬童一心、樋口真嗣が、トークショーを行い、その圧倒的なスケールゆえに映画化実現まで8年を要したという本作の制作裏話を明かした。

 本作の原作は、第139回直木賞候補となり、累計175万部を突破したベストセラー小説「のぼうの城」。この日、もともと監督志望だった和田が執筆したオリジナル脚本「忍ぶの城」が、「のぼうの城」の原案になっていることに言及した和田は「この脚本はお金がかかると言われまして。もちろんそのときは世間の人は知らない作品だったので、だったら小説を出そうということになりました」と小説執筆の経緯を語った。

 一方、犬童監督は、そのシナリオを読んだのが2004年のことだったと話す。「最初にシナリオを読んだ時点で、自分にはこういうのは書けないな。僕の方が負けているという感じがあった」と述懐。和田の印象は「絶対に手直しをしない頑固な人」だったといい、その予感は的中。「和田さんは、戦国時代は破壊的な人間が出てくるというんです。でもその破壊性を現代の役者で出さないといけないとき、ある程度修正した方が観客にわかりやすいんじゃないかと僕は提案したんですが、彼は絶対に直さない。ただ、時間が経つと、だんだん彼が直さない理由がわかってくる」と和田の才能を称えた。

 また、犬童監督は、和田の才能が『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』で組んだ脚本家の渡辺あやにも通じていると指摘。「彼女もよっぽどのことがない限り直さない。やはり彼らには才能があることがわかっているから、直さない理由が後々になってわかるというか。だからむしろ簡単に直す人の方が信用できないですね。彼らは間違いなく僕の考えていないことを考えているので、下手なことを言って直させるよりも、そっちについていかないと損をするんですよ」と和田とのタッグによって痛感したことを明かした。映画『のぼうの城』の荘重さとダイナミズムは、そんな男たちのこだわりによって生み出されているようだ。(取材・文:壬生智裕)

映画『のぼうの城』は11月2日より全国公開


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