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次世代スター、ケイレブが来日!すさまじい役づくりでサイコSFに挑戦!

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X-MENのときと180度異なる演技をみせたケイレブ
X-MENのときと180度異なる演技をみせたケイレブ - (C) 奥山智明/シネマトゥデイ

 鬼才デヴィッド・クローネンバーグの息子、ブランドン・クローネンバーグ監督の長編デビュー作『アンチヴァイラル』に主演したケイレブ・ランドリー・ジョーンズが、自分をギリギリまで追い込み、役に挑んだ撮影秘話を明かした。

映画『アンチヴァイラル』場面写真

 本作は、近未来、セレブリティーが感染した病気のウイルスを熱烈なファンに売買するクリニックを舞台に繰り広げられる驚がくの陰謀を描いたサイコスリラー。ケイレブは、このクリニックの技師として働きながらウイルスを闇マーケットに横流しする中で、自らも感染してしまい、生命の危機にさらされる主人公シドを演じている。「脚本を読んで、SF作品として今までにないアイデア。しかも一人の男が負のスパイラルに陥っていく過程が面白くて、どうしてもやりたいと思った」と、住まいのあるロスから監督の住むカナダ・トロントヘ飛んでアピールし、役をもぎとった。

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 現在23歳のケイレブは、コーエン兄弟の『ノーカントリー』で映画デビューし、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』の口から超音波を発するミュータント、ショーン・キャシディことバンシー役で一躍注目された若手だ。だが、「バンシーのはっちゃけた役柄とは違い、休みがあったら一日中映画を観ているインドア派」ときっぱり。しかもお気に入りの監督は「ハル・アシュビー、アンドレイ・タルコフスキー、タル・ベーラ、黒澤明」などそうそうたる巨匠の名を挙げるシネフィルぶり。

 それだけに、俳優としての演技へのこだわりも尋常ではないようだ。本作で次第に病んでいく主人公を演じるにあたって、「背中にアイスキューブを入れるなど本当に不快な状況を作り、その中に身を置いて、リアルに病んだ表情や目つきを自然と表現した」という。あるシーンではあまりに徹底しすぎて意識を失うなど満身創痍(そうい)になって、「これ以上、演じられないという限界まで演じた」という。

 すさまじい役づくりを話しながらも、屈託のない笑顔を見せ、テキサス出身らしく、持参したカウボーイハットをかぶりたくてたまらないというしぐさもしてみせる。どこかまだやんちゃな少年の顔と、時折ゾクッとするような色気がのぞく。今後どう化けていくのか楽しみだ。(取材・文:前田かおり)

映画『アンチヴァイラル』は5月25日よりシネマライズほかにて全国公開

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