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ベルリン出品の『家路』久保田監督、劇映画初挑戦の意図を語る

ベルリン出品の『家路』久保田監督、劇映画初挑戦の意図を語る
左から、津田大介氏、久保田直監督

 8日、俳優の松山ケンイチと内野聖陽が共演し、東日本大震災で故郷を失った家族の物語を描いた映画『家路』の舞台あいさつが新宿ピカデリーで行われ、久保田直監督とジャーナリストの津田大介氏が登壇した。これまでドキュメンタリーを中心に活躍してきた久保田監督が津田氏の問い掛けに答える形で、東日本大震災をテーマに、初めて劇映画に挑戦した理由を語った。

 同作は日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、先祖代々受け継いできた土地を失ってしまった一家の姿を描いたヒューマン・ドラマ。内野が震災で大切な土地を失い絶望的な状況で生きる農家の長男を、松山は立ち入り禁止区域となった故郷に20年ぶりに帰郷し、福島で生きる決意をする次男を演じている。

 メガホンを取った久保田監督は、放送界で最高峰のギャラクシー賞大賞を獲得するなど、およそ30年にわたって活躍してきた人物。今回劇映画に初挑戦した理由は二つあるといい、「一つ目は、ドキュメンタリーだからできるものやドキュメンタリーでないと撮れないものがある反面、ドキュメンタリーでは撮れないものにぶち当たることが何回もあった。もう一つは、最初に脚本家と話した時に『誰もいなくなったから帰る人間がいてもいいんじゃないか』との発想から始まったので、立ち入り禁止区域に入っていくドキュメンタリーは無理だった」と経緯を語った。

 初のフィクション作品だが、第64回ベルリン国際映画祭でも上映されるなど評価は高い。久保田監督は「不安よりも面白がりたい気持ちがあった」といい、「演技指導や演技をつけることはやるつもりはないし、やる能力もないと思っているのでやりませんでした。ただ、自分の中でこれは違うと思ったときだけは話し合いをしました」と撮影の様子を振り返った。

 松山と内野の様子にも触れ、久保田監督は「(松山は)撮影に入る前にキャラの位置付けをどうするのか決めてからはあまりブレなかったけど、内野は日ごとに揺れる人物を演じたので、彼は毎回『これってどういうことなのか』と聞いてきて、それに対するキャッチボールをしました」と二人の違いにも言及していた。(中村好伸)

映画『家路』は新宿ピカデリーほかにて全国中


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