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「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉×ミステリーの巨匠・島田荘司!小説の映像化を語る(1/2)

「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉×ミステリーの巨匠・島田荘司!小説の映像化を語る
島田荘司×東川篤哉 豪華対談!

 「謎解きはディナーのあとで」の東川篤哉と、本格ミステリー作家の第一人者である島田荘司という二人の人気ミステリー作家の対談が実現し、小説の映像化について、作家の立場から語り合った。

 今回の対談は島田が書き下ろしたラブミステリーを基にした映画『幻肢』のクラウドファンディングの特典として実現した。本作は、事故によって記憶を失った主人公が、脳に磁気刺激を与えるTMS治療を受けることで、「恋人との失われた思い出」をよみがえらせようとする姿を描き出す物語。今回、ストーリー・脚本作りの段階から参加するなど、作品の制作に深く関わった島田は、「特に今回は、藤井道人さんという若い監督とアイデアを出し合いながら脚本をつくっていき、そこで受けた刺激を生かしながらノベライズするという特殊な形だったので、非常に面白い体験をさせてもらいました。それに、すべてを言葉で表現する小説と違って、映画では映像や音など様々な“演出”の力も借りられる。そんなことも新鮮でした」と、映画と小説の違いを語った。

 一方、「映像に関しては自分はタッチせず、完全にお任せしたい」とキッパリ語る東川。島田も「自身の小説が映像化されてもほとんど観ないというのが東川先生の興味深いところ」と感心した様子を見せた。そんな東川は「もちろん自分の小説が映像化されるのはうれしいですし、皆さんに観てもらいたいとも思う」と前置きをしつつも、「自分では観なくていいやと思ってしまうんです。どうも自分の分身を観ているようで、客観的に眺めることができないですね」と付け加えた。ちなみに、東川が唯一観た自作の実写化作品は『映画 謎解きはディナーのあとで』だったという。

 つづけて島田が「とはいえ原作を映画のスタッフに完全に託すとなると、どこを切り取られるのだろうなんてハラハラする場面もあるでしょう。今回わたしが経験したみたいに、映像作品であることを念頭に置いてつくっていくというのは、小説をひとりで書くのとはまた別の楽しさがありますよ」と勧めると、東川はうなずき、「映画好きとしてはそんな体験にも惹(ひ)かれます」と語った。いつか、そんな作品が見られる日が来るかもしれない。(取材・文:壬生智裕)

東川篤哉
1968年、広島県尾道市生まれ。
1996年、鮎川哲也編「本格推理8 悪夢の創造者たち」に「中途半端な密室」が初掲載。
2002年、「密室の鍵貸します」が光文社カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「Kappa-One」第一弾に選ばれて長編デビュー。
「謎解きはディナーのあとで」で2011年本屋大賞を受賞。同作をはじめ作品の映像化も多数。気鋭のユーモアミステリー作家として注目を集め、新刊、新連載もぞくぞく。
最新刊は「魔法使いと刑事たちの夏」(文藝春秋)


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