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俳優として行き詰まったイーサン・ホークが、監督として描いたドキュメンタリーとは?ーニューヨーク映画祭

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シーモア・バーンスタインとイーサン・ホーク
シーモア・バーンスタインとイーサン・ホーク

 第52回ニューヨーク映画祭(N.Y.F.F 52)でイーサン・ホーク監督が、ピアニスト、シーモア・バーンスタインを描いた新作『シーモア:アン・イントロダクション(原題) / Seymour: An Introduction』について、シーモアと共に語った。

イーサン・ホーク出演作『ビフォア・ミッドナイト』場面写真

 本作は、俳優/脚本家/監督としてその手腕を見せるイーサン・ホークだが、アーティストとして行き詰まりを感じていたある日、知人の紹介でピアニストのシーモアと出会い、アーティストとして人生の教訓を学んでいくというドキュメンタリー。

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 別世界で仕事する二人が出会ったきっかけについてシーモアは「知人が食事にイーサン・ホークを連れてくると言ったが、僕は『誰なの?』と聞き返した。その後 Googleで彼の名前を調べたら、ようやくどんな人物かわかり、知人のアパートで彼に会った。そのディナーの席では、個人個人が自身の仕事について語り合い、その際にイーサンは舞台恐怖症について告白した。そこで僕は、自分のピアニストとしての体験談を話すと、彼が僕の演奏を聴きたいと言った。僕は演奏は自宅でしたいと答えたが、彼はその後俳優業で忙しく、ようやく1年後に僕の自宅で再会した際に、今作の製作を告げられた」とシーモアが明かした。

 ドキュメンタリーの主題についてシーモアは「イーサンから、アート自体に専念し鍛練することで、成功が勝ち取れること、さらに人生さえもより輝かせることを描きたいと伝えられた。これは僕が執筆した本にも記されていて、練習の時間を適切にささげることで、単にミュージシャンとして演奏を向上させるだけでなく、より人としての価値も向上させるということなんだ」と答えた。

 シーモアからアーティストとして学んだ点についてイーサンは「舞台恐怖症などを感じても、それは恥ずかしくないということだ。自分の職業の高みを目指そうと思うと、不安や力不足はヒドい傷痕のように隠すべきものと感じて、自分をびくびくさせる。でもこのドキュメンタリーでシーモアと共に過ごす時間を通して、舞台恐怖症などの概念は恥ずかしいことかもしれないが、逆に誇れることでもあると思った。なぜなら自分自身をさらけ出し、自分の職業に真剣に取り組んでいる人ならば、そんなことも価値あるものと感じるはずだからだ」と内面の変化を語った。

 映画は、アーティストが仕事への不安を退けバランスを保つには、師匠が必要で、その師匠との出会いによって、将来の指針が明確になることが綴られている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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