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ニューヨークを拠点に活動する日本人監督の長編デビュー作がベルリンでお披露目【第65回ベルリン国際映画祭】

ニューヨークを拠点に活動する日本人監督の長編デビュー作がベルリンでお披露目
ドナリ・ブラクストンと福永壮志監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間7日、第65回ベルリン国際映画祭で映画『アウト・オブ・マイ・ハンド(原題) / Out of My Hand』のワールドプレミアが開催され、福永壮志監督と、共同で脚本も手掛けたプロデューサーのドナリ・ブラクストンが登壇した。本作はパノラマ部門に出品されている。

 『アウト・オブ・マイ・ハンド(原題)』は、リベリアのゴム農園での過酷な暮らしから、単身アメリカに渡り、わが子の将来の基盤を作ろうとタクシー運転手として働く男の物語。リベリアで撮影された長編映画としては2本目、リベリア政府公式支援を受けた史上初の映画でもある。ニューヨークを拠点に活動する福永の初長編監督作で、監督を「タケシ」とファーストネームで呼ぶブラクストンら友人たちの協力の下、クラウドファンディングで資金を集めた。

 リベリアでの映像が素晴らしい本作。中でもセリフがないまま、映像だけで見せる序盤に引き込まれる。この映画は、リベリア部分の撮影を担当したカメラマン村上涼さんにささげられている。これまでにも撮影した映画がベルリンやトライベッカ映画祭に選出され、CM撮影でも活躍した村上さんは、リベリア撮影でマラリアに感染し、数か月後に亡くなっている。

映画『アウト・オブ・マイ・ハンド(原題) / Out of My Hand』
映画『アウト・オブ・マイ・ハンド(原題) / Out of My Hand』より

 映画監督を目指す人へのアドバイスを求められた福永監督は「僕も目指しているところではありますが、最初で最後の映画になるかもしれないので、強く作りたいと思えるものから始めることだと思います」とコメント。福永監督の本作の製作動機は、過去に同じ題材のドキュメンタリーに関わり、「自分たちが日常的に使っている物は、世界の別の側の人たちが作っているというシンプルな事実を忘れてはいけない」と感じたことだという。本作が福永監督の強い思いで作り上げられたことは間違いない。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

第65回ベルリン国際映画祭は現地時間15日まで開催


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