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反日映画と呼ばれている『アンブロークン』の日本公開を期待する【コラム】(1/2)

反日映画と呼ばれている『アンブロークン』の日本公開を期待する
映画『アンブロークン(原題) / Unbroken』撮影中のアンジェリーナ・ジョリー監督 - Brad Hunter / Newspix / Getty Images

 アンジェリーナ・ジョリー監督の映画『アンブロークン(原題) / Unbroken』は、アカデミー賞にも3部門でノミネートされ、IMDbのユーザー投票では平均7点以上になるなどなかなか評判のいい映画だ。だが「この映画は歴史捏造の反日プロパガンダ映画なので日本で公開すべきではない」と主張する人たちがいるらしい。(服部弘一郎)

 僕自身はまだ映画を観ていないので、現時点で内容についてどうこう言うつもりはない。しかしその上で、僕はこの映画をぜひとも日本で公開すべきだと考えている。以下、その理由を述べたい。

反日映画か否かは公開中止の理由にならない

 「反日プロパガンダ映画だから公開すべきでない」という意見に対して、映画を観た上で「反日プロパガンダ映画ではないのだから公開しても構わない」と反論する人がいるかもしれない。だが僕自身はこれを、あまり良くない反論だと考えている。「公開すべきでない」「公開しても構わない」と正反対のことを言っているようだが、これはどちらも「映画の内容によっては公開中止も当然だ」という前提に立っているからだ。

 だが考えてみてほしい。ある映画作品が「反日プロパガンダ」であるか否かを、一体誰がどのような方法で判断するのだろうか? そんなものは映画を観た上で観客が個別に判断すべきことで、映画を観る前から誰かに判断を丸投げすべきものではない。

 もちろん日本では思想信条の自由も言論の自由も保障されているから、映画を観る前からそれを反日プロパガンダだと決めつけるのはその人の自由だ。その人が自分自身の確信にもとづいて映画を観に行かないのも自由だし、その人が他人に「映画を観るな」と言うこともまた、言論や表現の自由の範囲内で認められるべきだとは思う。

 しかし「映画についての文句は映画を観てから言うべきである」と考える多くの映画ファンにとって、「こんな映画など観るな」という助言は余計なお世話でしかない。ましてや「日本で公開するな」などと言うのは、余計なお世話を通り越して迷惑なのだ。

反日映画こそ日本で公開すべきである

 『Unbroken』が反日映画か否かを、今この時点で論じるつもりはない。しかし仮にこの映画の中に歴史をねじ曲げて日本を中傷するような描写があるのだとすれば、むしろそうした映画こそ日本できちんと公開すべきなのではないだろうか。映画の中に事実誤認や歴史の歪曲があるのなら、それについては「ここがこう間違っている。次からは気をつけてください」と批判の声を上げるべきなのだ。そうした声があることを知れば、映画製作者たちは次の作品からそれを踏まえた作品作りをするだろう。


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