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震災後の心の傷を“子供の視点”から描く…ベルリンで絶賛の感動作が公開

震災後の心の傷を“子供の視点”から描く…ベルリンで絶賛の感動作が公開
本作に出演した、子役の大森絢音、大石稜久、大塲駿平

 第64回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でスペシャルメンションを受けた感動作『人の望みの喜びよ』の初日舞台あいさつが28日、都内・テアトル新宿で行われ、製作・監督・脚本を手掛けた杉田真一、子役の大森絢音、大石稜久、大塲駿平、共演の吉本菜穂子、西興一朗が登壇した。一人三役を務めた杉田監督は、「大人が作る子供の映画ではなく、子供の目線で震災を捉えた映画を撮りたかった」と語り、初日を迎えた喜びをかみしめていた。

 本作は、阪本順治、大森立嗣らの助監督を務めてきた杉田が長編監督デビューを飾った感動ドラマ。震災で両親を失った姉弟が直面する現実……困難な状況の中、弟に事実を告げられずに苦しむ姉と純粋な弟の姿が観る者の胸を打つ。『任侠ヘルパー』などの大森と、大石が姉弟を熱演し、「深夜食堂」シリーズなどの吉本、『カメレオン』などの西らが脇を固める。

 助監督時代、ある日、阪本監督から「短編映画を撮ってみないか」と誘われ、「ぜひやらせてください」とチャレンジしたことが本作誕生につながったと語る杉田監督。「その短編作品が評価され、海外の映画祭に行けることになったのですが、ちょうど助監督の仕事と重なり、どちらを選ぶか迷っていた。そんなときに阪本監督から『今回の作品はとても良かった。長編映画を見据えて準備しなさい、もう助監督はやるな』と言われ決断した」と述懐する。

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初日を迎えた喜びを語った杉田真一監督

 そんな矢先に東日本大震災が起こり、杉田自身も14歳のときに阪神・淡路大震災を経験していたことから、20年前の記憶がよみがえった。「あれから20年たっているのに自分は何もできていない。自分に何ができるのか、そう考えたときに映画を作ることしかない、という思いから脚本を描き始めた」と当時を振り返る。

 子供を主人公にしたのも、20年前に震災を経験した幼き自分への原点回帰。「大人が子供を描くという映画にはしたくなかった。演技を指導するのではなく、『こういうシーンなんだけど、どう思うかな?』と聞きながら、子供たちと一緒に作ることを心がけた。子供たちの心が自然に動いてくれることを大切にしたかった」と作品に込めた思いを語った。(取材:坂田正樹)

映画『人の望みの喜びよ』はテアトル新宿で公開中


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