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日本酒「手取川」の醸造過程に密着!日系アメリカ人監督のドキュメンタリー【トライベッカ映画祭 2015】

日本酒「手取川」の醸造過程に密着!日系アメリカ人監督のドキュメンタリー【トライベッカ映画祭 2015】
左からエリック・シライ監督、杜氏の山本輝幸氏、蔵人の吉田泰之氏

 米ニューヨークで開催中のトライベッカ映画祭(Tribeca Film Festival 2015)で、日本酒「手取川」の醸造過程を描いたドキュメンタリー作品『ザ・バース・オブ・サケ(原題) / The Birth of Sake』について、エリック・シライ監督、蔵人(日本酒の醸造を行う職人集団)の吉田泰之氏、杜氏(酒造りの最高責任者で蔵人を監督する人物)の山本輝幸氏が語った。

 本作は、石川県の手取川の伏流水や豊かな米の実りを利用した日本酒「手取川」の醸造に携わり、過酷な労働をこなす蔵人たちと杜氏らに半年の間密着し、彼らの酒に対するこだわりと家族への思いをつづった作品。

 日系アメリカ人のシライ監督が、日本酒「手取川」に興味を持ったきっかけは「当初、酒に特定した映画ではなく、日本人を描きたかった。なぜなら日本人は謙虚で、なかなか本音を話さないからだ。実は2、3年前に吉田さんにあるイベントで出会い、彼に誘われて手取川を訪れると、すぐに映画の題材に適していることや、自分が思い描く日本人のトーンを感じて製作に入った」と答えると、吉田氏は「日本酒のことを、むしろあまり知らない人に撮影してほしかった」と語った。

 「手取川」の蔵人を仕切る杜氏の山本氏は“和”の大切さを主張する。「最初は僕も蔵人として働き、別の杜氏が居ました。その方は(角のとれた)丸い机のような感じの人で、これでは(監督するには)駄目だと思いました。その後、その杜氏が辞められ、僕は人(蔵人)という大きな財産を預かって、もしも失敗することがあったら大変だと思い、杜氏を引き継ぐことを断っていました。けれども何度も頼まれたため、それならば『“和”をもって酒を作れば、必ず良い酒ができる』という言葉を掲げ、叱るときは叱る、かわいがるときはかわいがるやり方で監督し始めました」と語った。

 吉田氏は、1年のうち残りの半年は「手取川」のセールスで国内外を飛び回っているそうだ。「僕は営業で米国、英国、アジアを担当していますが、海外の反応は良いです。ただ場所によって、酒の状態も変わるので、僕はスタッフと季節ごとにテイスティングして確認しながら、出す料理とのペアリング、酒の温度、グラスの種類に気を付け、さらにレストランごとに合わせて選択しています」と「手取川」の酒の魅力を海外にも浸透させていることを語った。

 映画は、蔵人たちと杜氏の躍動感と北陸の風景が見事な映像として表現された、シンプルかつエレガントな作品。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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