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ナンニ・モレッティ監督が母を亡くした体験を基に描いた新作とは?

ナンニ・モレッティ監督が母を亡くした体験を基に描いた新作とは?
ナンニ・モレッティ

 イタリア映画界で俳優兼監督として活躍し続けるナンニ・モレッティが、新作『ミア・マードレ(原題) / Mia Madre』について、ジョン・タートゥーロと共に語った。

 本作の主人公は、女性映画監督マルゲリータ(マルゲリータ・ブイ)。新作を撮影中の彼女は、母親が病気で入院したものの、イタリア語の台詞をしっかり話せないアメリカ人俳優バリー(タートゥーロ)を抱えた現場を放り出すわけにいかず、不安になりながら撮影に臨んでいたところ、兄ジョバンニ(モレッティ)が介護休暇を取って母親の面倒を見ることになる。映画『息子の部屋』『ローマ法王の休日』のナンニ・モレッティがメガホンを取った。

ナンニ・モレッティ
ジョン・タートゥーロ

 本作は、モレッティ監督が前作『ローマ法王の休日』の編集をしているときに、母親が病気になり、亡くなったことから生まれたそうだが、なぜ監督自身が主役を演じず、ブイが主役なのか。「実は、最初から女性を主人公にし、女性監督で描くつもりでいた。そして、その主演の最初の選択がマルゲリータ・ブイだった」と『ローマ法王の休日』でもタッグを組んだ彼女に絶大な信頼を置いているようだ。さらに彼は「女性の観点から物語を伝えたほうが面白いと思ったし、僕自身はジョバンニよりもマルゲリータに似ていると思う」と明かした。

 イタリアの撮影現場で苦労するアメリカ人俳優バリーを演じたタートゥーロが「脚本は素晴らしかったが、モレッティ監督自身が僕らに何か(即興など)別なことをトライするようにと、現場で勧めてくれていた」と語る通り、特にイタリア語の発音に悩まされながら、シフトレバーのついた車を運転するシーンは必見だ。

 映画を撮影しながらも、時に母親を見舞いに行くマルゲリータは、徐々に不安を募らせていくが、映画内ではコミカルな要素がマルゲリータの人生として描かれている点についてモレッティ監督は「僕は以前、ドラマのみかコメディーのみの作品を製作していたが、ここ最近は、ドラマとコメディー両方の要素を含めた作品を作るようになった。実際に、人生もこの二つの要素でできているからね」とごく自然な流れでそうなったようだ。

 映画は、死期の迫る母親との残りの時間に焦りを感じながらも、撮影現場ではハリウッド俳優と真剣かつコミカルなやり取りをする姿が面白く描かれ、人生の重みを感じさせる重厚な作品だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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