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『るろうに剣心』3作、なぜ当たったのか?そのヒットのワケ

『るろうに剣心』3作、なぜ当たったのか?そのヒットのワケ
佐藤健はまさにはまり役! - (C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 伝説の最期」製作委員会

 いまやドラマ、映画と演技派の実力俳優として注目される佐藤健主演のアクション大作『るろうに剣心』シリーズ。累計興行収入125億円突破という大ヒットの同シリーズがなぜこんなにも支持されたのか、その理由を改めて探ってみた。(数字は日本映画製作者連盟調べ)

 ご存じの通り、原作は和月伸宏の大ヒットコミック「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」。これまでアニメや小説、ゲームなどにもなり、2016年2月には宝塚歌劇団雪組によるミュージカル版の舞台公演も予定されている。これらの現象はもちろん、原作の絶大な人気を背景にしているわけだが、しかし、それだけが理由で実写版も当たるとは限らない。むしろ、原作のインパクトが強すぎるだけに失敗するリスクの方が高いと言えるだろう。

 それでは、なぜ実写版が大成功を収めたのか。まずは、原作のイメージを崩すことのないキャスティングの妙である。これは作品への入り口として非常に重要だ。中でも主人公・緋村剣心を演じた佐藤健は、ルックスがコミック版と似ているのはもちろん、不殺の誓いを立てた心優しき元暗殺者という役柄に求められる静と動の魅力を兼ね備え、一般の映画ファンにも訴求する生身のヒーロー像を見事に体現している。

 さらに、二度と人を殺さないという剣心の固い信念に込められたさまざまな思いをきっちりと描き込んだ脚本、明治初期を舞台にした歴史ドラマとしての重厚感とダイナミックな劇画タッチを織り交ぜた演出の絶妙なバランス感覚など、人気コミックの実写化という以前に独立した映画作品として非常に完成度が高い。

 そして、劇場公開時に最も話題を呼んだアクション。ワイヤーアクションを取り入れた超人的なスタントは、文字通り日本映画の常識を覆すほどの迫力だが、「モーションの中にもエモーションはある」という大友啓史監督の言葉通り、単に技術的に高度だというだけでなく、その中に登場人物たちの魂と感情のぶつかり合いが表現されているのだ。

 日本映画におけるコミック実写化の最高峰と呼んでも過言ではない『るろうに剣心』三部作。剣心の過去を描く「追憶編」、人斬り抜刀斎だった時代を描く「人誅編」など、ファンに人気の高いエピソードの実写化を期待する声が高まっているのも当然かもしれない。(文・なかざわひでゆき)

映画『るろうに剣心』シリーズは12月31日午後2:30よりWOWOWシネマにて一挙放送


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