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中国映画業界で生き残る秘訣とは?巨匠ジャ・ジャンクー監督が語る(1/2)

中国映画業界で生き残る秘訣とは?巨匠ジャ・ジャンクー監督が語る
巨匠ジャ・ジャンクー監督と公私ともに監督の「ミューズ」である女優チャオ・タオ

 『長江哀歌(エレジー)』『罪の手ざわり』など中国社会の変化を題材にした作品で、世界の映画祭で高い評価を得てきたジャ・ジャンクー監督。最新作『山河ノスタルジア』では「社会の急激な変化が人の心に与える影響を描きたかった」と語る。映画は、過去、現在、未来の三つのパートに分かれて展開し、四半世紀にわたる時代の変化と、人々の変わる心・変わらない心を映し出す。

 これまでのジャ監督作品と比較すると、2000年の『プラットホーム』以来、公私ともに監督の「ミューズ」として活躍してきた女優チャオ・タオ演じる主人公の存在感が際立つ。「全編にわたり、女性主人公を中心に据えた作品はこれが初めてです。急速に発展する社会において、人は富や権力を追い求め、生活の本質をないがしろにしがち。でも、女性というのは、変わらない生活を維持することに長けています。それで知らず知らずのうちに、女性を中心に据えた物語を書いていた気がします」とジャ監督は語る。

 登場人物の心情も、過去のどの作品よりも深く描かれている印象を受けるが、「今回チャオ・タオの貢献がとても大きかった」と監督は振り返る。「彼女は、主人公タオの25歳から50歳までを正確に演じるために、脚本をさらに豊かに肉付けしてくれました。正直、彼女にここまでの能力があるとは予想していなかった。事前にキャラクターを細かく分析し、たくさんの疑問を投げかけてくれたんです。例えば、『タオの母親はなぜ出てこないの? 亡くなったの? 離婚したの?』という、私が考えもしなかったことまで(笑)。でも、それは俳優にとってとても大事なこと。彼女とは『四川のうた』から『罪の手ざわり』までの間、約5年間ほとんど一緒に仕事をしていない時期があるのですが、その間に、海外の作品に出演するなどして、自分なりの完璧な仕事の仕方を身につけたのだと感じました」。

 そう評価されたチャオも、監督と一緒に脚本を検討する時間が持てたことにとても満足している様子。「この脚本を読んだとき一番頭を抱えたのは、監督の書き方が断片的だったことなんです。自分の想像力を総動員して、ピースを埋めなければいけなかった。そのためにたくさん質問しました。監督も私とのそんなやり取りの時間をとても気に入ってくれたみたいで、投げた疑問にはすべて答えをくれました。実は今まで、こういうやり取りをしたことがなかったんです。『長江哀歌』のときは急いで撮らないと街がどんどん取り壊されていくし……。脚本を読み込んで、じっくりキャラクターの気持ちをイメージする時間を持てるようになったのは、『罪の手ざわり』のときが初めて。私はこうした仕事の仕方をすごく楽しんでいます」。


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