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イランの名匠アッバス・キアロスタミ監督、死去 日本でも撮影

イランの名匠アッバス・キアロスタミ監督、死去 日本でも撮影
彼なしでのイラン映画の隆盛はなかった - アッバス・キアロスタミ監督 - Pascal Le Segretain / Getty Images

 映画『桜桃の味』『風が吹くまま』などのイランの名匠アッバス・キアロスタミ監督がフランスで亡くなった。76歳だった。イランの報道機関などが報じている。キアロスタミ監督はがんの治療のため、フランスの病院に入院していた。

 イランで生まれたキアロスタミ監督は絵本作家やグラフィックデザイナーとして活躍後、児童青少年知育協会に所属。映画製作部を創設し、短編映画『パンと裏通り』で監督デビューを果たす。俳優ではなく演技に慣れていない一般人を好んで起用し、映画『友だちのうちはどこ?』から始まり『オリーブの林をぬけて』で終わる“ジグザグ道三部作”などで世界的に評価される。『桜桃の味』(1997)で、第50回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。叙情的な映像表現の中にイランの厳しい社会情勢を浮かび上がらせる彼の作品は映画界に影響を与え、イラン映画が評価されるきっかけをつくった監督の一人として数えられている。

 キアロスタミ監督は日本とも親交があり、小津安二郎監督の作品を愛した彼は2003年に映画『5 five~小津安二郎に捧げる~』を製作。2012年には初めて日本での撮影を敢行した日仏合作映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』が公開された。同作には奥野匡、高梨臨、加瀬亮らが出演している。

 キアロスタミ監督の死は世界各国で悼まれ、トライベッカ映画祭の運営陣やマーティン・スコセッシ監督なども哀悼の意を表明。Deadline.comによるとスコセッシ監督は「彼は世界についての特別な知識を持っている貴重なアーティストの一人でした」とコメントしているという。(編集部・井本早紀)


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