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ピンク版『ニュー・シネマ・パラダイス』な映像に万雷の拍手!築102年の映画館守り続ける館主

ピンク版『ニュー・シネマ・パラダイス』な映像に万雷の拍手!築102年の映画館守り続ける館主
田村修司館主

 今年で築102年となる福島県本宮市の映画館・本宮映画劇場の田村修司館主が19日、石川県金沢市で開催中の「カナザワ映画祭2016」に来場、同映画館で発掘された幻の成人映画『好色日本性豪夜話』の発掘秘話を語った。

 1914(大正3)年に設立された本宮映画劇場は、テレビの影響により1963(昭和38)年に休館。その後、田村館主は自動車のセールスマンに転職した。母親からは「劇場を処分して借金をなくしなさい」と言われたが、定年退職後にもう一度映画館をやることを夢見た田村館主は、その後も劇場を手放すことはなかった。

 「近所の人も劇場の中は空っぽだったと思っていたと思う。映写機や客席があるなんて思っていなかったんじゃないかな」と語る田村館主は、時間があれば劇場に足を運び、コツコツと劇場内と映写機のメンテナンスを続けた。「自動車会社で頑張って働いて借金を返して、昭和41年ごろには借金はゼロになった」と誇らしげに振り返る。

 それから田村館主は、再開後に上映する作品を集めるべく、一生懸命貯めたお金でせっせとフィルムを買い求めたという。そんな彼のもとに、とある映画会社の社長から手紙が来た。「映画をやめるからフィルムを買ってくれと。その時は自動車会社にいてお金は持っていたから、ポスターとフィルム40本を買い取った」。その中の一本が、今回45年ぶりに上映された『好色日本性豪夜話』だ。一寸法師、かぐや姫、鶴の恩返しという昔話を艶笑(えんしょう)話として巧みにつなぎ合わせ、ところどころでアニメを挟み込む手法が不思議な味わいを醸し出す貴重な作品で、田村館主も「成人映画で時代劇というのは珍しい。やはり時代劇はお金がかかるからね」とその価値を語る。

 さらにこの日は、約50年前の独立系プロダクションによって作られたピンク映画たちを田村館主が編集した「ピンク映画いい場面コレクション2016」も上映。「今日はカナザワ映画祭のために特にいいシーンを集めたよ」と誇らしげに語る田村館主。ピンク映画の“いい場面”が『ニュー・シネマ・パラダイス』のキスシーンのようにつながっている、玉手箱のような映像を堪能した観客は、上映後、田村館主に向けて大きな拍手を送った。(取材・文:壬生智裕)


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