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大杉漣さんは「光のような人」バイプレイヤーズ仲間が偲ぶ

サッカーを愛した大杉漣さん。祭壇にはユニホームやボールが飾られた
サッカーを愛した大杉漣さん。祭壇にはユニホームやボールが飾られた

 2月21日に急性心不全のため急逝した名優・大杉漣さんのお別れの会「さらば!ゴンタクレ」が14日に青山葬儀場で行われ、大杉さん最後のドラマとなった「バイプレイヤーズ ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」の共演者を代表して、俳優の田口トモロヲがメッセージを送った。

思い出の品々も…お別れ会の様子【写真】

 同ドラマで大杉さんと共演していた田口、遠藤憲一松重豊光石研。彼ら「バイプレイヤーズ」共演者を代表して、最後のメッセージを送ることになった田口は、「漣さん、あまりにも突然のお別れに、気持ちの整理ができないまま。さめない夢を見ているような心持ちです。壮大に仕組まれたドッキリじゃないか。今日あたり、漣さんがお茶目に登場してくれるんじゃないかと思っています」と切り出すと、「今はただひたすら漣さんが恋しいです。さみしいです。あなたがいなくなった喪失感が半端なく大きくて、ただただ途方にくれています。あまりにも急に、大切な親友を亡くしてしまい、茫然としています」とその思いを吐露。

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 さらに「漣さんとともに過ごした仕事の時間は、どれだけ楽しくて、しあわせだったか思い出します」と続けた田口は、「自分自身を“現場者”と呼び、どれだけ忙しく著名になっても、面白いと思った現場には大小問わず参加するあなたの姿勢はいつも目標でした。現場で共に汗を流し、地べたを這いつくばる仲間を同志として。偉ぶることなく、普通に存在することを心掛ける漣さんに、どれだけ多くの後輩が教えられ、励まされたことでしょうか」と呼びかけ。「あなたが数多くの現場で示してくれた人としての謙虚さや照れ。ギャグをかまして全体に目配りする細心さ、必要ならば怒ることもいとわぬ勇気もありました。いつも現場でにこやかに戦っていた漣さんは、いつまでも信頼できる先輩でした」と付け加えた。

 さらに、「『バイプレイヤーズ』ではチームのムードメーカーとして、最後の最後までまわりに気配りをする姿。参加するすべての人の結びつきを大事にしていました」と続けた田口は、「待ち時間にはたわいもない下ネタから、同じキャストで映画や特番を作りたいねといった話とか、このメンバーでライブをやるのはどうかと話したり、本当に楽しかった。まるで表現を始めたばかりのガキのように、無邪気にトークをしていました。本当にみんな楽しかった」と述懐。

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 そして「漣さんと共有した、なんでもない時間や空気が、今の僕たちにとって大切な財産です。漣さんは、どこにでも差し込んでくる光のような人でした」という田口は、「映画もドラマもバラエティーも越境して。区別なく、どの現場でも懸命に遊び、傷つき、愛して、常に大杉漣という作品を刻みました。現在の現場でかかわらない人はいないんじゃないかというくらいに、みんなの心の中に漣さんは浸透していました」とコメントした。

 「俳優の先輩として、人生の先輩として、漣さんと同じ時代に生き、共に歩めた僕らは本当にしあわせでした。僕らは大杉漣の後輩であり続けたことを誇りに思います」と呼びかけると、「あなたが残してくれた奇跡と示してくれた豊かな人間力を決して忘れません。漣さん、本当にありがとうございました。心安らかに、ゆっくり休んでください。平成30年4月14日。ドラマ『バイプレイヤーズ』同志一同。田口トモロヲ、遠藤憲一、光石研、松重豊」と締めくくった。(取材・文:壬生智裕)

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