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『みをつくし料理帖』石坂浩二・浅野温子・藤井隆・窪塚洋介・若村麻由美が出演!

映画『みをつくし料理帖』は2020年秋に全国公開
映画『みをつくし料理帖』は2020年秋に全国公開

 数々のヒット作を送り出した映画プロデューサー、角川春樹が「生涯最後の監督作品」としている映画『みをつくし料理帖』(2020年秋公開)の第2弾キャスト発表記者会見が28日、東京・成城の東宝スタジオで行われ、若村麻由美浅野温子窪塚洋介藤井隆石坂浩二の出演が明らかになった。会見には窪塚以外のキャストのほか、主演の松本穂香と角川監督も出席した。

【写真8枚】笑顔があふれる会見に!

 シリーズ累計400万部を突破した作家・高田郁による同名ベストセラー時代小説を映画化する本作は、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人・澪(松本)の成長と、不変の友情を描き出す。ドラマ「あなたの番です」の怪演が話題の女優・奈緒が、澪と離れ離れになってしまった幼なじみ・野江、中村獅童が江戸の吉原で頂点を極めるあさひ太夫を守る男・又次を演じ、8月21日にクランクイン。主に東宝スタジオや日光江戸村で撮影を行い、9月下旬のクランクアップを予定している。

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 ハルキ文庫(角川春樹事務所)から刊行され、「これほど感動させられた時代劇小説は山本周五郎の『さぶ』以来」と語るほどに原作小説に惚れ込んだ角川監督は、「ドラマの映像化は北川景子さん、黒木華さんでやっていますけど、映画化には至りませんでした。(原作刊行から)10年たって、映画を作ることになるとは不思議な気持ちですが、それは伏見稲荷のお稲荷さんの力だと思います。自分が想定していなかったようなドラマがこの映画に生まれています」と力強くコメント。松本も「今回、角川監督をはじめ、ステキなキャストの皆さんと、この温かくて優しい物語に、主人公という立場で関わらせていただけているのをうれしく思います。精いっぱい頑張りますので、よろしくお願いします」と意気込んだ。

 今回、発表されたキャストは、江戸で澪と一緒に暮らす元天満一兆庵の女将・芳(ご寮さん)役に若村。長屋の隣人・おりょう役に浅野。戯作者・清右衛門役に藤井。澪が働く「つる家」の常連客で御膳奉行・小松原役に窪塚。そして澪の料理人としての才能を見いだした「つる家」の店主・種市役に石坂となった。角川最後の監督作品と宣言していることから、これまで角川映画に関わった人に声をかけたとのことで、『蒼き狼 地果て海尽きるまで』に出演した若村は「あの映画では、わたしは反町隆史くんの母親で、松山ケンイチくんのおばあさんの役でした。今では二人とも本当に立派な役者さんになられているので、角川さんの作品でわたしの子供の役をやると、みんな立派になります。(松本に)縁起がいいので頑張りましょうね」と語りかけると、松本も笑顔に。

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 さらに『犬神家の一族』をはじめとした金田一耕助シリーズに出演してきた石坂は「監督からお話があって懐かしく思いましたし、金田一ではない角川映画に出るのはひとつの節目として嬉しい」と喜び、『スローなブギにしてくれ』に出演した浅野も「原作はいち読者として読んでいて。ハルキ文庫から出ているということで、いい仕事していますねと外から思っていましたが、今回、映画化されるということで、こいつはぜひ乗っからせていただきたいなと思った次第でございます」としみじみ付け加えた。

 一方、憧れの角川映画に出演することとなった藤井は「10代の頃に夢中になった角川さんには、自分の青春時代を含めて感謝の気持ちがあります。それがまさか角川映画というものに出ることになるとは思っていなかった」とあふれる思いを明かす。松本も「監督は、穂香が感じるままにやってほしいと言ってくださって。すごく信じてくれているというか、自由にとても楽しくやらせていただいております。緊張はしますけど、自分自身、好きな作品ですし、澪という人が好きなので、その気持ちがあれば大丈夫かなという気持ちでやっております」と誇らしげだった。

 これまで薬師丸ひろ子原田知世らを発掘してきた角川監督は、今回抜てきした松本について「彼女の代表作になると思います。撮影日数は短いですが、まわりの人に恵まれているなと。石坂さん、若村さん、温子たちに育ててもらっている。そうした幸せな環境で映画を撮っているなと思いますね」と満足げな表情を見せた。

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 およそ10年ぶりの監督作についても「まったく違和感を感じていない。これまでずっとビスタビジョンで映画を撮ってきましたし、70本くらいやってきて。フィルムでなくデジタルでやるのは初めてなんですが、それ以外の演出の部分は少しも変わらない。10人の監督がいれば、10人の演出方法がある。わたしはこの役をどう演じるかという、役者の読解力の深さが大事だと思っているんですが、みんな見事に深く役を読みこんでいることに大変感銘しております」とほほ笑んだ。(取材・文:壬生智裕)

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