ADVERTISEMENT

吉沢亮、草なぎ剛の芝居に驚愕 最後のシーンは「とにかく泣ける」

吉沢亮
吉沢亮 - (C)NHK

 日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一の生涯を描いた大河ドラマ「青天を衝け」。主演の吉沢亮は8日にクランクアップを迎えたが、クランクインから1年以上が経過してもなお、「余裕を感じることはない」と無我夢中で役に向き合っていたという。そんな吉沢が長きにわたって向き合ってきた徳川慶喜役の草なぎ剛をはじめ、大きな影響を受けた共演者との芝居について語った。

【写真】栄一&慶喜の初対面シーン

 血洗島(現在の埼玉県深谷市)の百姓の息子として生まれ、伸び伸びと育てられた栄一。一方、水戸藩主・徳川斉昭の七男として生まれ、一橋家を相続し、将軍候補として英才教育を受けた徳川慶喜。まったく違う境遇で育った二人は、数奇な運命を経て、強い絆で結ばれていく。劇中、栄一にとっては親族を除くと、最も長い期間で関係を築いたのが慶喜だ。

ADVERTISEMENT
33回より栄一(吉沢亮)と慶喜(草なぎ剛)(C)NHK

 撮影開始当初から吉沢は「スターとしてのオーラがすごかった」と草なぎに対して畏敬の念を表していたが、その思いは撮影を重ねても変わらなかったという。「役柄の関係を意識して距離を置こうとしていたわけではないのですが、基本的にあまり撮影の合間にお話しすることはなかったんです。常に草なぎさんとのお芝居では緊張していました」。しかし、こうした緊張感は、栄一と慶喜の関係性を表現するうえでは適していたようで「ほどよく僕の緊張感が芝居に乗っていたと思います」と振り返る。

 吉沢が草なぎに対して抱く緊張感。そこには前述したような憧れのスターという側面に加えて、草なぎの俳優としての資質も大きく影響しているようだ。「草なぎさんと一緒にお芝居をしていると、次に何が出てくるのか想像がつかないんです。普通は『セリフを詰めてくるな』とか『ここで声を荒げるかな』とか、ある程度予測はできるのですが、草なぎさんはまったく意図が読めない。本当にその場に慶喜としているだけなんです。いい意味ですごく不安になる。草なぎさんでなければ味わえないような緊張感なんです。でも、だからこそ生まれるものも多く、すごく引っ張ってもらえる。同じ仕事をしている人間として、すごいなと思うことばかりです」

ADVERTISEMENT

 そう草なぎとの忘れがたい共演を振り返りつつ、「栄一と慶喜の最後のシーンは、この作品のテーマを語っている。とにかく泣けます」と期待をあおっていた。

31回より喜作(高良健吾)と栄一

 慶喜とは違う関係性だが、物語序盤から栄一と共に歩んできたのが、高良健吾演じる従兄の渋沢喜作だ。吉沢は「高良くんは、役として生きることにすごく真摯に向き合っているし、集中力もすごい。喜作がいるだけで安心できるんです」と語ると、五稜郭の戦いのあと、捕らえられ牢に入れられていた喜作が釈放され、栄一と再会を果たしたシーンを述懐。「二人して泣いてしまったシーンですが、あれは台本に泣くと書かれていなかった。でもどうしても涙が出てきてしまいました」と、これまで築き上げてきた関係性によって自然にこみあげてきた涙だったことを明かした。

 また「静岡編」から登場し、物語に大きなインパクトを与えている三井組番頭・三野村利左衛門(みのむら・りざえもん)を演じるイッセー尾形との芝居にも刺激を受けたという。「とにかくコミカルで憎たらしい三野村さんとのお芝居は本当に楽しかった。僕自身が三野村さんを好き過ぎて、画面に愛が出てしまっていたかもしれません(笑)。敵なのか味方なのか分からないさじ加減は、イッセーさんならではなのかなと思っています。役ってあそこまで広がるんだ、と大きな驚きでした」

ADVERTISEMENT

 いよいよゴールが間近に迫って来た。吉沢は「何歳になっても情熱を持って、時には空回りしながらも前へと進もうとする姿を見せたい。最後まで熱量を落とさず、勢いのある作品として突っ走りたい」とラストスパートの意気込みを語っていた。

 放送は12月26日の第41回まで。12月19日の40回、12月26日の41回はそれぞれ15分拡大で放送される。(取材・文:磯部正和)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT