磯村勇斗「いつも以上に感極まっている」映画初主演に感慨　役づくりでご飯も我慢

　俳優の磯村勇斗が6日、都内で行われた映画『ビリーバーズ』の完成披露上映会に出席。初主演映画となった本作への思いや、無人島で暮らす主人公と演じるための役づくりについて明かした。この日は磯村のほか、北村優衣、宇野祥平、城定秀夫監督も出席した。

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　山本直樹のコミックを実写映画化した本作。宗教的な団体に所属する男女が、修行のために無人島で暮らすうちに次第に本能と欲望をむき出しにしていく様が描き出される。

　磯村は本作で映画初主演。登壇すると「（公開が）とても嬉しいです。いつも以上に感極まっているというか……」と感慨深げな表情。「ようやくみなさんに観てもらえるのも光栄。ここから『ビリーバーズ』がスタートするんだなって。光栄です」と映画完成の感想を述べる。本作へのオファーには「脚本、原作を読んだ時に、（自分が演じることを）想像できない魅力を感じたんです。それを体感してみたいなと。あと、城定さんが温めてきたアイデアを自分が具現化してみたいという思いもありました」とコメント。

　これには城定監督も嬉しそうな表情で「磯村さんにやってもらえてよかった」と奮闘をたたえつつ、「ずっと誰にやってもらうか考えていたんです。受けてくれるって連絡もらった時は嬉しかった。この三人でしかできなかった作品だったと思います」と俳優陣の現場での奮闘に改めて感謝していた。

　磯村は役づくりについて問われると、一年前の撮影を振り返って「無人島で暮らしているという役なので、そこの説得力は持たせたいと考えていました。撮影中、ご飯を我慢したり、欲望を捨てて撮影に臨んでいました。ロケ弁もみんなで我慢して耐えて、本当に修行するという感じでした」と回顧する。

　北村もロケ弁を我慢したエピソードを振り返り、「磯村さんが『どうしてもお腹空いたらナッツを差し入れしてあげるよ』って」と嬉しそうに回顧。特に磯村と土に埋まるシーンは印象的だったといい、北村は「土に埋まるのは大変。こんなに足が動かなくなるんだって思いました。磯村さんの方が土に埋まる時間が長かったのでもっと大変だったろうなって。絶対土に埋まって死にたくないって思いました」と笑う。磯村も「とてもいい経験ができました。雨で土が水を吸っていて、重くて……」と苦笑いを浮かべた。

　そんな磯村は宇野についても、以前から一度共演したかった相手であったという。「一度作品でご一緒したけどがっつり絡むことはなく、休憩中に話したら不思議な親近感があって。クランクインから共演するのが楽しみでした」と明かした。（取材・文：名鹿祥史）

映画『ビリーバーズ』は7月8日よりテアトル新宿ほかにて全国公開