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ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー:映画短評

ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー

ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー
なかざわひでゆき

地味ながらも漢気に溢れるスタイリッシュなクライム・ムービー

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 巨匠マイケル・マンの劇場用映画デビュー作であり、全編これ渋い漢気に溢れるハードボイルドなクライム・ムービー。どこの組織にも属さず俺流を貫き、依頼された仕事は完璧にこなす金庫破りのプロが、一目惚れした年増のウェイトレスとささやかな家庭を築くものの、その幸福を狡猾なマフィアのボスに脅かされ復讐に立ち上がる。この時点で既に完成されたマン監督一流のスタイリッシュなビジュアルも然ることながら、どこか少年の無邪気さを残す一匹狼ジェームズ・カーンと、世間の辛酸を舐め尽くしたクールな中年女チューズディ・ウェルドの、互いの心の傷を癒し合うような大人の恋にグッとくる。(シネフィルWOWOWにて4/21放送)

この短評にはネタバレを含んでいます
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