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毛皮のヴィーナス

公式サイト:http://kegawa-venus.com
毛皮のヴィーナス
(C) 2013 R.P PRODUCTIONS - MONOLITH FILMS
英題:
VENUS IN FUR
製作年:
2013年
製作国:
フランス/ポーランド
日本公開:
2014年12月20日
(Bunkamuraル・シネマほか)
上映時間:
日本語字幕:
松浦美奈
提供・配給:
ショウゲート
提供:
ニューセレクト
後援:
在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
シネマスコープ/5.1ch

チェック:マゾヒズムという言葉を生んだ、レオポルド・フォン・ザッヘル=マゾッホの小説「毛皮を着たヴィーナス」にインスパイアされた戯曲を実写化したサスペンス。野卑で奔放な女優に出会った演出家の男が、彼女に惹(ひ)かれた果てに支配下に置かれる姿を追う。メガホンを取るのは、『戦場のピアニスト』などのロマン・ポランスキー。主演は監督の妻でもある『危険なプロット』などのエマニュエル・セニエと『さすらいの女神(ディーバ)たち』などのマチュー・アマルリック。倒錯的官能に満ちあふれた男女の駆け引きに、引き込まれる。

ストーリー:高慢で自信に満ちあふれている演出家トマ(マチュー・アマルリック)は、あるオーディションで無名の女優ワンダ(エマニュエル・セニエ)と出会う。品位を全く感じさせない彼女の言動や容姿に辟易(へきえき)するトマだったが、その印象とは裏腹に役を深く理解した上にセリフも全て頭にたたき込んでいることに感嘆する。ワンダを低く見ていたものの、オーディションを続けるうちに彼女の魅力に溺れていくトマ。やがて、その関係は逆転。トマはワンダに支配されていくことに、これまで感じたことのない異様な陶酔を覚えてしまう。

毛皮のヴィーナス
(C) 2013 R.P PRODUCTIONS - MONOLITH FILMS

映画短評

  • 中山 治美
    本能が観念を凌駕していく痛快さ
    ★★★★
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     某俳優は「不倫は文化」と発言して顰蹙を買ったが、的を得た言葉でもある。古から文学は、禁断の愛のオンパレード。谷崎潤一郎に春のめざめを教わった人も多いはず。芸術か?ポルノか? 本作は戯曲の映画化ではあるが、その長年の論争に対するポランスキー先生の答えと見た。 
     マゾヒズムの語源となった小説の戯曲オーディションで意見を戦わす演出家と女優。愛の物語だと理論武装する演出家が、女優の色香に簡単に翻弄されてしまうのが論より証拠。性に踊らされて生きる私たち。それを81歳にして堂々、作品で認めてしまうポランスキー監督。お元気ですね。

  • ミルクマン斉藤
    「女神をナメるな、これがテーマよ」
    ★★★★
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    19世紀末のマゾッホの小説を劇化した現代の作演出家と謎の女優とのオーディション…という形を借りた、実在する二人芝居の映画化(ややこし)。自身も舞台俳優であるポランスキー、いくつか戯曲モノは手掛けているし、前作『おとなのけんか』は爆笑の傑作だったが、これはより舞台寄りの印象(キメのシーンではここぞとばかりにクローズアップするが)。顔の造作といい背格好といい、どう見たってポランスキーの分身的なM.アマルリックと、ポランスキー夫人であるE.セニエとのジェンダー闘争的掛け合いはどうしても二人の私生活を想像させてしまう。4/4+5/4の乱調なテーマはじめA.デスプラの音楽も茶目っ気あり。

  • なかざわひでゆき
    フェミニズム的な観点に立った社会風刺劇
    ★★★★
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     有名なマゾッホの同名小説ではなく、そこからインスパイアされた戯曲の映画化。舞台版「毛皮のヴィーナス」のオーディション会場で、無名女優と演出家の緊迫した二人芝居が繰り広げられる。
     巧みに混ざりあっていく虚構と現実、次第に逆転していく女優と演出家の立場。これはジェンダーや階級にまつわるパワー・ゲームであり、フェミニズム的な観点に立った社会風刺劇だと言えよう。
     ポランスキーの妻エマニュエル・セニエが女優を演じ、若かりし頃のポランスキーにソックリなマチュー・アルマリックが演出家を演じる。その意味深な配役を含め、80歳を超えた巨匠の飽くなき遊び心にもニンマリ。セニエの堂々たる演技にも感服する。

  • 平沢 薫
    ヴィーナスはいろんな顔を持っている
    ★★★★
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    女優に翻弄されていく演出家の物語という表層の下には、別の物語がある。女優によるマゾッホの「毛皮にヴィーナス」の解釈は、演出家の解釈とは異なり、彼女はその解釈によって、演出家の深層心理を暴き、さらにマゾヒズムという概念に潜む欺瞞、恋愛の下に隠された支配・非支配の論理をも暴いていく。そして彼女は、最後に思いもよらなかった正体を明らかにする。すべての演出家は、美にはただ打たれることしか出来ない。

    ポランスキーの演出は、ほぼ全編を通して演劇の舞台をそのまま映す形だが、物語の導入部と終結部、そして男が女のロングブーツのジッパーを上げる場面のみ、映画的な映像になる。その演出の徹底ぶりがいい。

  • 山縣みどり
    秘めていた実力を発揮したセニエに目が釘付け
    ★★★★
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    『フランティック』で注目されたものの、私には魅力がちっともわからなかったE・セニエ。長年、ポランスキー監督の妻という色眼鏡で見ていた彼女の実力がワンダ役でついに開花した。売れない女優なのに高飛車な冒頭の勘違い女から妖艶なマダム、きっつい女王様と百花繚乱の演じ分けがお見事。常軌を逸した感じがなぜか魅力的に見えるし、こんなに芸達者とは驚く。知的な演出家トマが彼女に翻弄され、支配される喜びに溺れていくのも納得だ。トマ役のマチュー・アマルリックがまた素晴らしく、監督が己を投影させたマゾヒスティックな男の喜怒哀楽が微細に伝えている。この図式、実はポランスキーと妻セニエの主従関係と似てるのかも。

動画

段々と支配下に置かれてしまう……!映画『毛皮のヴィーナス』予告編

ポスター/チラシ

  • 映画『毛皮のヴィーナス』ポスター
    ポスター
  • 映画『毛皮のヴィーナス』ポスター
    ポスター
  • 映画『毛皮のヴィーナス』チラシ
    チラシ
  • 映画『毛皮のヴィーナス』チラシ
    チラシ

前売券特典

  • 映画『毛皮のヴィーナス』“あなたの欲望に火をつける”リップ型ボールペン
    “あなたの欲望に火をつける”リップ型ボールペン

※数量や販売期間が限定されていたり、劇場によっては取扱が無い場合があります。


スタッフ

監督・脚本:
セット: ジャン・ラバス
ヘア: サラ・ナ
スチールカメラマン: ガイ・フェランディス

キャスト

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    二人しか出てこない。エキストラや背景に映り込む人さえいない。 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 毛皮のヴィーナス~複製そのものがマゾ? from 佐藤秀の徒然幻視録 (2014年12月24日 20時56分)
    公式サイト。フランス=ポーランド。原題:La Venus a la fourrure、英題:Venus in Fur。レオポルド・フォン・ザッヘル=マゾッホ原作、 ロマン・ポランスキー監督。エマニュエル・セニエ、 ... ...[外部サイトの続きを読む]
  • 毛皮のヴィーナス/La Venus a la fourrure from 我想一個人映画美的女人blog (2014年12月23日 21時25分)
    ロマン・ポランスキー監督×マチュー・アマルリック。 ポランスキー監督作はこれまでのも好きなものが多いので期待でした~ しかし、テーマは「マゾ」 個人的にはそこんとこ、SにもMにもべつに興味ないんだけど。笑 アメリカの劇作家デヴィッド・... ...[外部サイトの続きを読む]
  • 毛皮のヴィーナス/ヴィーナスは男の本性を暴き出す from MOVIE BOYS (2014年12月22日 23時42分)
    レオポルド・フォン・ザッヘル=マゾッホの小説「毛皮を着たヴィーナス」にインスパイアされた戯曲を、『おとなのけんか』、『ゴーストライター』のロマン・ポランスキーが映画化。出演しているのは監督の妻でもあるエマニュエル・セニエとマチュー・アマルリック。2人は『潜水服は蝶の夢を見る』でも共演している。芝居と現実を行き来しつつ演じられる2人芝居が絶妙な空間を作り出す。 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 【映画】 毛皮のヴィーナス from 別冊 社内報 (2014年12月22日 11時31分)
    ポランスキー最新作。 SM好きで映画をめったに来ないという、相変わらず性癖で選ぶ客が多く、お望みの内容ではないのですっかり退屈し、大あくびしたり、むやみに動いたりで迷惑。 ■ シアターキノにて(公開2日目) ...[外部サイトの続きを読む]
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