シネマトゥデイ

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手紙は憶えている
(C) 2014, Remember Productions Inc.
英題:
REMEMBER
製作年:
2015年
製作国:
カナダ/ドイツ
日本公開:
2016年10月28日
(TOHOシネマズ シャンテほか)
上映時間:
配給:
アスミック・エース
カラー/ビスタサイズ/5.1chサラウンド

チェック:『スウィート ヒアアフター』などのアトム・エゴヤンが監督を務め、ナチスに家族を奪われた男の復讐(ふくしゅう)劇に迫るサスペンス。戦時中、互いに収容所から何とか生き延びた友人との約束で、かつての虐殺者を捜して敵討ちの旅に出る老人の姿を描く。主人公を『人生はビギナーズ』などの名優クリストファー・プラマーが熱演。さまざまな試練に直面しながらも、懸命に家族の無念を晴らそうとする男の悲壮な姿に心打たれる。

ストーリー:90歳のゼヴ(クリストファー・プラマー)は、妻を亡くしたことさえ忘れるほど物忘れが進んでいた。ある日、彼に友人マックス(マーティン・ランドー)が1通の手紙を託し、家族を殺したドイツ人兵士への復讐(ふくしゅう)を依頼する。自分と同じくアウシュビッツ収容所の生き残りで体が不自由な友人のために、ゼヴは単身でリベンジを果たそうとするが……。

手紙は憶えている
(C) 2014, Remember Productions Inc.

映画短評

  • 中山 治美
    負の歴史を今に伝える異色のサスペンス劇
    ★★★★★
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    復讐する為に逃亡したナチスを追う話と言えば、P・ソレンティーノ監督『きっと ここが帰る場所』を彷彿。
    戦争の傷は決して癒えることがない事を改めて突きつけるが、本作はさらに重いテーマを投げかけてきた。
    もし先祖が戦争犯罪者で偽名を使って生きてきたと知った時、あなたならどうするか?と。
    衝撃的なラストが待ち受けているのだが、それを目撃してしまった家族の心情を考えずにはいられないのだ。
    本作はホロコーストの問題を現在進行形の話として捉えて欲しいという願いを込めて製作されたという。
    だとすれば筆者には十分その意図が伝わっており、鑑賞後もずっと自分なりの答えを探す日々である。

  • なかざわひでゆき
    驚愕のラスト5分、の煽りに惑わされるべからず
    ★★★★
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     認知症で目覚めるたびに眠る前の記憶を失ってしまう高齢のユダヤ人が、70年前にアウシュビッツで妻子を虐殺したナチス兵士を探すべく復讐の旅に出る。
     ラストのどんでん返しが映画の売りになっているようだが、しかし中盤のネオナチ警官の家における主人公の行動を見ればすぐに察しがつく。本作の核心はそこではなく、客観性を伴わない記憶というものの曖昧さと不確実さ、それでもなお消し去ることのできない真実の重みにあると言えよう。
     クリストファー・プラマーにマーティン・ランドー、ブルーノ・ガンツ、ユルゲン・プロホノフと、よくぞ揃えた名優たちの競演も見どころ。ネオナチ警官にディーン・ノリスってのもハマリ過ぎだ。

  • 山縣みどり
    “許し”も“贖罪”も入る余地のない復讐忌憚
    ★★★★
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    90歳の老人ゼヴが老人ホームで出会ったマックスが作ったシナリオに沿ってナチ戦犯を追うという設定にまず心惹かれる。ゼヴが老人性痴ほうであり、記憶があやふやなのもポイント。すぐに「ここはどこ?」状態になるので、見てるほうはハラハラし、戦犯の候補者4人を訪ね歩くゼヴを応援したくなる展開で引っ張って、ヒネリのある残酷な結末に落とし込むエゴヤン監督の手腕が光る。 マックスが伝説のナチ・ハンター、サイモン・ウィーゼンタールの仲間だったとの台詞もあり、ジェノサイドを決して忘れてはならないとの思いも明らかだ。また記憶の取り違えもテーマのひとつで、『アララトの聖母』を久しぶりに見たくなった。

  • 平沢 薫
    この老人たちは"老い"に負けない
    ★★★★★
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     驚愕のラストだけではなく、そこに至るまでのストーリーの巧みさで魅了する。認知症の瀬戸際にいる90歳の男が、介護施設を抜け出し、70年前に自分の家族を殺したナチス兵士に復讐するため、その兵士かもしれない人物4人を訪ねていくのだが、訪問先のそれぞれで、まったく予期しなかった事態が待ち受けているのだ。老いた主人公がその事態にどう対応するのか、先の見えない展開に引き込まれる。

     ある意味で"老い"の恐るべき一面も描いているが、その一方で、この老人たちは"老い"に負けない。みな、記憶力や体力や身体機能に問題はあっても、自分のやりたいことをやり抜こうとする気概を持っている。

動画

『人生はビギナーズ』などのクリストファー・プラマー出演!映画『手紙は憶えている』予告編

写真ギャラリー

(C) 2014, Remember Productions Inc.

ポスター/チラシ

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    監督アトム・エゴヤンという人物は…。いや、私ごときが大上段に構えて「論」をぶつつもりはさらさらないのだけれど、アトム・エゴヤンという人物は、本当に凄い。ホロコースト(ユダヤであれアルメニアであれ)の被虐者の心理を描くのが、凄まじく巧みだ。この作品はネタバレしては絶対にいけない作品なので、詳細は省くが、判ったことは…。被虐者の怨念は永遠に残り、怨讐は留まる事を知らないという事だけは憶えておいた方がいい、ということだ。とはいえ、どういう展開だか少しだけ触れると、とある介護療養施設に入所している年老いた男、ゼブ( ...[外部サイトの続きを読む]
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  • 手紙は憶えている / Remember from 勝手に映画評 (2016年10月30日 18時59分)
    妻が死んだことを覚えていないほど認知症の進んだアウシュビッツ収容所の生き残りが、友人から託された手紙を手がかりに、アウシュビッツ収容所で家族を殺したナチス兵士を探す物語。 重度の認知症で、友人の書いてくれた手紙だけが全てと言う過酷な状態で、よくゼブは任... ...[外部サイトの続きを読む]
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