人生の運転手（ドライバー）～明るい未来に進む路～ (2020)：映画短評

近年の香港映画界において、間違いなくラブコメのヒットメイカーであるパトリック・コン監督作。バス運転手として、新たな道を歩むヒロインの成長物語であると同時に、恋人に裏切られたヒロインが、同じく彼女に裏切られた男と組んで復讐を企むヤバい話。そういう意味ではメグ・ライアンの『恋におぼれて』の影響も大きいが、パートナーの裏切りをサスペンスタッチで描く面白さは、コン監督の過去作に通じる意地の悪さ。“香港映画界の中野英雄”ことフィリップ・キョンのキレ芸に、人情味溢れるエピソードなど、香港映画の醍醐味を味わうことができる一本。コン監督作の常連、アレックス・フォンもゲスト出演！