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藤ヶ谷太輔、主演映画でアイドル業に支障も テイク100の過酷撮影

第35回東京国際映画祭

藤ヶ谷太輔
藤ヶ谷太輔

 藤ヶ谷太輔Kis-My-Ft2)が28日、都内で開催中の第35回東京国際映画祭にて行われた映画『そして僕は途方に暮れる』(2023年1月13日公開)の舞台あいさつに、三浦大輔監督と登壇し、アイドル活動に支障をきたした過酷な撮影を振り返った。

【画像】さわやかに手を振る藤ヶ谷太輔

 映画化もされた「愛の渦」などで知られる三浦が作・演出、藤ヶ谷主演で2018年に上演された舞台の映画化。自堕落な生活を送るフリーター・菅原裕一(藤ヶ谷)の、ささいなことから恋人や親友、家族などあらゆる人間関係を断ち切っていく逃避行を描く。

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 本映画祭のガラ・セレクション部門に正式出品された本作。人生初の映画祭に参加した藤ヶ谷は「選んでいただけて光栄です。チームで辛く苦しい撮影を乗り越えた作品ですので、本当にうれしいです。ありがとうございます」と感激の面持ち。

 その撮影について、藤ヶ谷は「初日から逃げたいと思いました。楽しい思い出は一つもありません」とぶっちゃけると、「瞬間瞬間で監督のOKが違うので、そこに(芝居を)あてることとテイク数」と要因をあげる。振り返るシーンは「リハーサルも入れると100回弱くらいやった」そうで、三浦監督から「正解を出さない表情。日本語の辞書に載っていない言葉で振り返ってください」と難しいリクエストがあったことも打ち明ける。

 重要な土下座シーンについても言及。三浦監督は最初、長回しはしない予定だったが、藤ヶ谷の芝居を見て「このまま行った方がいいと思って完走してもらった」と明かす。藤ヶ谷も「行くしかないと思って全部を出し切った」ため、三浦監督から「120点出たよ!」と言われたときには、「よかった。初めて1回のテイクでOKが出る」と安堵。ところが、三浦監督は「よし、あと8回頑張ろう」。藤ヶ谷は「貧血みたいになりました。限界からどうやるか……。全部のシーンがそんな感じで、結構大変でした」としみじみと語った。

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 過酷な撮影を経験した藤ヶ谷は、「通常のテンションに戻るのに半年くらいかかりました。アイドル業に支障出ました。心も表情も動かず……」と吐露。しかし、「これは三浦組を経験した人にしかわからない、しっかり役と向き合えた証拠でもあるのかなとポジティブに捉えています」という考えも伝え、三浦監督を安心させた。

 舞台から続く固い絆で結ばれた二人。三浦監督は「藤ヶ谷くんの頑張りを評価していただきたいですし、どうかヒットにつなげて、僕の作品の中では幅広い層に観ていただけるエンターテインメントになったかなとも思うので、2ができたらうれしい」と続編に期待を寄せる。その言葉を隣で聞いていた藤ヶ谷は「2……、2……」と唖然。三浦監督から「断る感じですか?」と尋ねられると、「ちょっと考える時間をいただいても……」と苦笑し、会場の笑いを誘った。(錦怜那)

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