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『ゴジラ-1.0』にハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』監督が嫉妬 山崎貴&ギャレス・エドワーズのゴジラ談義

山崎貴&ギャレス・エドワーズ、日米『ゴジラ』監督が日本で対談! - 写真:高野広美
山崎貴&ギャレス・エドワーズ、日米『ゴジラ』監督が日本で対談! - 写真:高野広美

 ゴジラ生誕70周年を記念して製作された映画『ゴジラ-1.0』の監督・脚本・VFXを担当した山崎貴と、新作SFアクション『ザ・クリエイター/創造者』を引っ提げ来日したギャレス・エドワーズの対談が実現。ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』を手がけたことでも知られるエドワーズ監督が、日本で『ゴジラ-1.0』をいち早く鑑賞し、山崎監督とゴジラ映画やシリーズの未来について語り合った。

【動画】エドワーズ監督が嫉妬するほどの完成度!『ゴジラ-1.0』予告編

 東宝製作の実写『ゴジラ』シリーズ30作目となる『ゴジラ-1.0』は、すべてを失い無(ゼロ)になった戦後日本を舞台に、ゴジラが日本を負(マイナス)にたたき落とすさまを描く作品。主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロインの大石典子を浜辺美波が演じるほか、山田裕貴(水島四郎役)、青木崇高(橘宗作役)、吉岡秀隆(野田健治役)、安藤サクラ(太田澄子役)、佐々木蔵之介(秋津清治役)といった日本を代表する豪華俳優陣が集結した。

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 『ゴジラ-1.0』を鑑賞したエドワーズ監督は、「すごく新しいと思った部分がたくさんあって、ずっとジェラシーを感じながら鑑賞していました」と切り出し、同作から「ゴジラ映画はこうあるべき」という山崎監督のメッセージを汲み取ることができたと語る。

『ゴジラ-1.0』
エドワーズ監督が絶賛「歴代最高のゴジラ映画候補として名前が挙がる」 - (C) 2023 TOHO CO.,LTD.

 「『ゴジラ-1.0』は戦後の日本が舞台。私もそうしたかったと思うくらい、ゴジラ映画はこうあるべきだという感覚がありました。『GODZILLA ゴジラ』を撮影していた時、撮影現場でスタッフたちに『1954年に起きた出来事を自分たちがフィクションとして映画化している。そういう気持ちで向かってくれ』と伝えたことがありました。『ゴジラ-1.0』は、まさに私がクルーに伝えたことを表現した映画ではないかと思います。ゴジラに遭遇した人々がどんな体験をしたのか、一部始終をそのまま切り取ったような作品。ファンの間で『歴代最高のゴジラ映画は?』とディベートが繰り返し行われている中で、間違いなく『ゴジラ-1.0』は(歴代最高のゴジラ映画として)名前が挙がると思います」

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 エドワーズ監督は『ゴジラ-1.0』にスティーヴン・スピルバーグ監督が手がけた『未知との遭遇』『ジュラシック・パーク』『JAWS/ジョーズ』や、クリストファー・ノーラン監督作『ダンケルク』の影響が見られたと分析する。「欧米の映画から影響を受けたのですか?」と問われた山崎監督は、「呼吸をするように欧米の映画を観てきたので、スタイルとして自然と出てきているのだと思います」と回答。海外だけでなく、宮崎駿といった国内の著名監督からの影響も含まれていると明かした。

『ゴジラ-1.0』
スピルバーグ映画やノーラン映画への影響あり? - (C) 2023 TOHO CO.,LTD.

 2024年、ゴジラは生誕70周年を迎える。アメリカでは、東宝と米ワーナー・ブラザース&レジェンダリー・ピクチャーズが提携して展開する「モンスター・ヴァース」から、初の実写ドラマ「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」が誕生するなど、ゴジラの物語は国内外で拡大し続ける。山崎監督とエドワーズ監督は、進化を続けるゴジラの未来をどう捉えているのだろうか。

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 「作家たちがそれぞれのアイデアを投入した、新しいものをどんどん作っていけばいいと思います。もちろん、私も『もう一回ゴジラ映画を撮りますか?』と聞かれたら『やります』と答えます。実は、ゴジラはかなり自由なIP(知的財産)です。その中で、いろんな監督がいかに他と違った映画を作っていけるかということが、ゴジラの世界をどんどん広げていくことに繋がると思います」(山崎監督)

 「ゴジラはよく考えてみると、かなりクレイジーなアイデアです。一見、成立しないような物語や存在なのですが、何かしっくりくるものがあるんです。人類は、哺乳類として進化していく過程で、必ず捕食者が存在しました。人類が地球上で最も影響力のある存在になった現在も、私たちは(捕食者の存在を)無意識に考えています。しばらく安寧な時期が続いている中で、自分たちがいつか大きな捕食者にやられるのではないかと思っているからこそ、ゴジラが私にとってしっくりくる存在で、贖罪を象徴していると思います。そういった考えが私たちのDNAに刻まれていることで、ゴジラ映画は100年、200年とこれからも続いていくと思います」(エドワーズ監督)

『ゴジラ-1.0』
山崎監督への質問リストを持参していたエドワーズ監督 - 写真:高野広美

 共にゴジラ映画を手がけ、VFX畑出身と共通点が多い二人は、短い時間ながらも互いの映画について熱く語り合った。最後にエドワーズ監督が、「映画監督は夢の仕事と思われがちですが、私は毎回かなりストレスを感じます。山崎監督は映画を作っている最中も、楽しいという思いがずっと続くのでしょうか?」とメモに書き留めた質問を投げかける。山崎監督は「監督業はジェットコースターですよね」と表現し、「幸せな時と落ち込む時の落差が激しい仕事だと思います。時々、一回立ち止まって『今、自分で映画を作っているんだ』と初心にかえります。そうすると、ものすごく幸福度が増して、『もう一回やろう』という気持ちになります。自分がいかに幸せな場所にいるのかを、再確認することがいいと思います」とエドワーズ監督に伝えていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

映画『ゴジラ-1.0』は11月3日(金・祝)全国公開

映画『ザ・クリエイター/創造者』は全国公開中

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