シネマトゥデイ

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『スリ』 (出演: 原田芳雄 柏原収史 風吹ジュン 真野きりな 他)絶賛上映中!!
 

柏原収史 SPECIAL インタビュー

『スリ 』11/4
東京(シネアミューズ)大阪(シネマアルゴ)名古屋グランド

配給: アートポート
配給協力: シネカノン


『スリ』に一樹役で出演している柏原収史さんに、撮影現場の裏話を含めた映画のみどころ、俳優としての取り組み方など、いろいろなことををお話していただきました。

 

 

構成/文/写真:Keiko ARAI

 

スリ志願!
柏原

タイトルにやられましたね。やっぱり、ダイレクトに「スリ」って……なんだ、こ りゃ、って思うじゃないですか。映画のタイトル通り、スリの世界を内側から描いて る内容で……一般社会じゃ見えない世界じゃないですか。すごく興味を持ちました。

「へ~、こんなことするんだ~」っていう部分でも、すごく面白かったですね。 オレの役は、名うてのスリだった男に弟子入りして、スリになるんです。ストーリー、 設定、役、もう何も言うことなしです、素直に「ああ、やりたいなあ」と。

実際にスリにあったことは、1回もないです。ない……と、思います……。で も、わかんないですよ、やられても。 オレ、先生に付いてスリの練習したんですけど、撮影のために、ちょっと練習しただ けのオ レがやっても、相手はスラれたこと、わからなかったみたいなので、プロのス リの技だったら、絶対気がつかないですよ~。みなさん、気をつけてください!

マジシャンとしてもお墨付き!
柏原

あ、スリの先生って、プロのスリの人じゃなくって、マジックの先生です(笑)。

スリの技以外にも、一樹は最初、伝助賭博(※トランプマジックを使った賭け)をやっ てるんですけど、そのためにマジックの基本を習いました。 兎や鳩を出すとかじゃなくて……トランプさばきです。トランプのマジックという のは指先のテクニックと話術。

こういうテクニックの必要なものは練習だ、と言われ て、クルミを2つもらってずっと回して訓練してました。 もともと手先は器用な方だと思います。だから、最初に、監督にも「まかせてくださ い!!」って言ったけど、練習の成果は……トランプの切り方、さばき方、映画の 中で披露してますから、見てください。 今や、もう飲み会で大注目、ですよ。

いい芸ができた!(笑)ライブでやる、ってい うのもいいですね~。やりたいですね~。 マジックの先生にも、「芸能界でダメになったら、すぐウチに来なさい」って言われ ま したよ(笑)。

 

「本物」の「映画監督」、黒木和雄監督
柏原

見かけから、「監督」って感じでした(笑)。 のほほ~んとしてボーッとしている感じなのに、実は物事をすごく考えてて。

本番になると「スタート!!」って、すごいでっかい声で言う。そのメリハリが、す ごく「監督!」だな、って思いました。 また、女優さんに対しても、いい意味で気を使わないで、物事をはっきり言ってらっ しゃいました。すごくまわりを見て、的確な判断を下される監督だなあという印象で す。 俳優とよくコミュニケーションを取ってくださる監督でしたね。

原田芳雄さんは、1シーン1シーンごとに台本に書きこみをすごくしていて、自分な り のストーリーを全部組みたてている。それで監督とシーンごとに延々話し合って、逆 に その話が長くなりすぎて、撮れないで終わってしまう日もあったりして(笑)。

でも、そういうやりとりを見ていることも含めて、いい意味で「久し振りに芝居した な」と実感した作品になりましたね。 監督はちゃんと1回はオレの意見も聞いてくれて、ちゃんとした話し合いをさせてい ただけました。すごく頼れる監督でしたよ。

 
キスシーンに反対した理由
柏原

そんな監督との意見の相違は、1つだけあったんですよ。

一樹とレイが、キスしまくる、みたいなシーンがあるんですけど、オレは「したくな い」って監督に言ったんです。別にキスシーンが嫌だとかじゃなくて……精神不安 定な状態になって、わけもなく泣き出したレイを、一樹が彼女のそばに行って抱いて 慰めて 終わる方がきれいなんじゃないかという気がしたんですよ。

2人は「そういう関係」 になるんだろうけど、映像としては、逆に見せない方がきれいなんじゃないかと。そ ういう世界に持っていきたかった。

きりなちゃんも同意してくれたので、監督に話をしたら、納得してくれて「じゃあ、 そうしよう」と、言ってくれたんですよね。でも、そのシーンの撮影直前になって、 「収史くん、やっぱりアリで行こうか!」って~。う~ん(笑)。

だったら! 「オレから行くのは単なるスケベみたいだから、レイが気持ちを押さえられなくて向 かって来てくれれば、成立すると思うんですけど」と提案しました。 イヤらしいって、キスっていうだけなんですけどね(笑)、でも一種の性的な行為で あ るわけだから、なんだか落ち込んでる女の子につけこんで、おいしいとこ狙ったみた いな……そういう気持ちからではなくて、本当に淋しいから、っていう意味からの表現にすれば……と。

本当に「どっちからくるか」だけの差なんですけど、オレは重要な点だと思ったんで す。監督もそれは本当に納得してくれて、丸く収まりました。このシーン、観た方も 納得してもらえる、と思うんですけど。

渋いけど、実は怖がり(?)・原田芳雄
柏原

芳雄さんがハマリ役って言っちゃなんなんですけど、立ってるだけで絵になったり します。 共演は初めてです。

前に出演された作品はもちろん観ていました。ウチのアニキ(柏 原崇)の『アナザヘヴン』にも出ていらっしゃいましたし。アニキとの時は刑事で、 オレの時はスリ!(笑) この映画で、オレがバイクに乗って、原田さんを後ろに乗せるシーンが大変でしたね ~。撮影前から、「やだなあ、おまえの後ろに乗るの~」って、もろ嫌な顔されて。

「おまえ、いつ免許取ったんだ?」「1ヵ月ぐらい前です」「マジかよ~??やめて くれ~!」って。(笑) この映画のために、バイクの免許、取ったんです。ホントは、1年以内は人を乗せて はいけないんですけど、撮影なので。

でも、車の免許持っているので、原付……どころじゃなく……実は……(笑)。 「大丈夫、“慣れて”ますから!」って。 「やめろ、やめろ、降ろしてくれ~」って台詞があるんですけど、もうマジで言って たらしくて、ハハハハ。結局、3~4回撮りなおしたんですけど、 「もう、いいよ ~、やめてくれ」って言い続けてました(笑)。

一生懸命の出し方
柏原

(真野)きりなちゃん、個性強いですね。でもすごい純粋な方だなあ、って印象を 受けました。すごい何に対しても一生懸命なんですよね、芝居に対しても。

ああ、こ んなに一生懸命な子がいるんだな、と思いました。 いや、オレも、一生懸命は一生懸命なんですけど……いい意味でって感じで聞い て欲しいんですけど、一生懸命じゃないところがあるんで。 以前、映画やドラマをやってて、「うまくいかないなあ」って思っていた時があった んです。 そんな行き詰まった状態を抱えながら、音楽でデビューして……。

音楽をやって地に足が着いた時に、自分の立ち位置が何か安定したという気がして、 気が楽になって。それで芝居をしていたら、逆に褒められた(笑)。

何か皮肉な感じ がしたんですけど、オレは力入れ過ぎないでやる方がいいんだな、と悟りました。 それで、今はその教訓を全部活かした、芝居への姿勢で取り組んでいたんですね。

だから、最初は、きりなちゃんとすごいギャップを感じました。 でも、その一生懸命がものすごくいい方向に出ていましたね、彼女の場合。

それで、一生懸命が体に合う人間と合わない人間がいることにも気づきました。 オレ自身の「一生懸命な取り組み方」は、合わなかった、ということですね。 まあ、今回のオレの役は、肩に力の入ってない役柄、というせいもあると思うのです。 けど。

オレと伊佐山さん、一樹と母親
柏原

母親役の伊佐山さんとは2度目の共演なんですけど、前(「Happy People」)もお母 さんで。 前はオレがとんでもない不良の息子で、今度は逆にお母さんがすごくいいかげんな母 親。「逆になっちゃたね~」みたいな話をしましたけど、相変わらず、「伊佐山さん! 」って感じでしたね(笑)。

この母親は、海藤の愛人なんですよね。 やっぱ息子にとって、母親は「女」じゃないですか、みんな。 例えば、すごく綺麗で、誰が観ても女性って感じの女優さんでも、その息子からして みれば、もう「お母さん」でしかないでしょう? だから、逆に親の「女」であるところを見たくないと思うんですよね。見たら、気持 ち悪いだろうし。

だから、それに惚れてる男と師弟関係にある、というのはなんか微妙な感じですよね。 普通は、もしそうなったら、「このおじさん、ウチのお母さんとやってんのかな?」 とか、いろいろ考えますよね~(笑)。もう一樹みたいに、海藤と普通に付き合って、 話しなんてできないでしょうね。

好きなシーン
柏原

芳雄さんが出てるシーンは、やっぱりどこ見ても、ホント、惚れちゃいますね (笑)。

今、一番尊敬する役者さんだし。また、刑事役の石橋(蓮司)さんとの絡み も こなれてて。やっぱりお互いの芝居を分かり合ってる同士の呼吸が抜群で。

石橋さんと芳雄さんの2ショットのシーンが最高に好きです。 自分が出ているシーンでは、オレが芳雄さんにスリのイロハを教えてもらってるシー ン。あそこが、撮ってても面白かったし、観てても面白かったし、なんか印象的で、 一番好きかもしれませんね。

現場で、「収史、おまえ、こうしろよ」「はい、わかり ました!」って、現場で2人で考えながら作っていきました。芳雄さんは、なんだか んだで、面白い方向へ面白い方向へ持っていくので、楽しいシーンになっています。

俳優・柏原収史、一番の自信作!
柏原

なかなか自分が出ている作品を自信を持って、言えないんですけど、この「スリ」は、 是非友達にも観て欲しい。仲のいい友達だと、観られるの、テレるじゃないですか。

でも、それでも観て欲しいという感じです。 この映画に出て、芝居に対する考え方も変わったし、オレ自身を動かした1つの大き な作品でもあるし。

同世代にも、年下、年上の方にも、いろんな人に本当に観て欲しいと、心から思える。 例えば、取材とかだと「観てください」と言わなきゃ“ならない“けど(笑)、これ は本当に、心から、ですからね! 観てください!!!(マジ)

 

 

 


柏原収史プロフィール

かしわばら・しゅうじ●1978年12月23日山梨県甲府市生まれ。兄・柏原崇が出場した「JUNONボーイコンテスト」会場でスカウトされ、94年、連続ドラマ「人間・失格」でデビュー。続いて出演した映画「あした」で俳優として大きく注目され、以降、数多くの映画・ドラマに出演。また、ギター、ピアノ、ドラムもこなす音楽的才能で、98年9月、ロックバンド、No’where(兄・崇がボーカル)としてシングル「Another World」でミュージシャン・デビュー。 山羊座・A型。身長・175cm 体重・61kg。


【柏原収史公式サイト】 http://www.tristone.co.jp

 

柏原収史フィルモグラフィー

映画
1995年 「あした」(大林宣彦監督)※映画デビュー作
1996年 「ゲレンデがとけるほど恋したい」(廣木隆一監督)
1997年 「ねらわれた学園」(清水厚監督)
「Happy People}(オムニバス作品・鈴木浩介監督・第3話)
1998年 「ベル・エポック」(松岡錠司監督)
「hood」(砂本量監督)
1999年 晴レタ日ニハ・・・」(宮城仙雅&廣木隆一監督)
テレビ
1994年 連続ドラマ「人間・失格」(TBS)※デビュー作
1997年 連続ドラマ「ふたり」(テレビ朝日)
  連続ドラマ「ねらわれた学園」(テレビ東京)      
「Dの遺伝子~最終回スペシャル」(フジテレビ)
1998年

「Jelly in The Merry-go-round(テレビ東京)       
「美少女H」(フジテレビ)※1エピソードに出演       
「天使のお仕事」※ラスト3話に出演       
「凍りつく夏」(日本テレビ)       
「ランデブー」(TBS)
※兄・崇演じる青年のバンドのギタリストとしてゲスト出演。    
「週末婚」(日本テレビ)
※ゲスト出演

1999年 「腕まくり看護婦物語 9」(フジテレビ)
「教習所物語」(TBS)
2000年 「YASHA~夜叉~」(テレビ朝日)
「伊藤潤ニコレクション・長い夢」(テレビ朝日)       
「百年の物語」(TBS)       
「もう一度キス」(NHK)
※BSで11月13日より連続10夜放送後、地上波にて2001年1月9日より、毎週火曜23:00より放映。
「肉まん」(インターネットドラマ 監督・秋元康 主演・石橋貴明)
CD 【No’where】(ギター担当)
シングル 1st 「Another World」
(1998年9月9日/FOR LIFE)
2nd 「Don’t Stay/Recall Road」
(1999年1月21日/FOR LIFE)
3rd 「Low out」
(1999年6月19日/FOR LIFE)
アルバム
「bowl out」(1999年7月23日/FOR LIFE)

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