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ハリウッドに女性アクション・ヒーローの姿を確立した『トゥームレイダー』から2年。ララ・クロフトの新たなる冒険がスクリーンに甦る。ララ役にはこの人しかいない!というほど、鮮烈なイメージを打ち出したアンジェリーナ・ジョリーが、監督のヤン・デ・ボンとともに来日し、『トゥームレイダー2』の記者会見を開いた。

ヤン・デ・ボン監督(以下JDB):また東京に戻ってこられてうれしいよ。日本にはたくさんのララ・クロフトのファンがいるそうだね。この映画を持ってこられて、光栄に思うよ。


アンジェリーナ(以下AJ):この作品を温かく迎えてくれて、どうもありがとう。今回は息子を連れて来て、すでに、遊園地で楽しい時間を過ごしたわ。


Q:今回の撮影はとてもハードだったそうですが、監督は、スタッフやキャストのモチベーションをどのように保っているのですか?


JDB:スタッフを集中させるには、彼らを世界中に連れて行くこと。今回、3つの大陸を回り、風光明媚な場所で撮影をしたんだ。スタッフはみんな、とても喜んで撮影に集中してくれた。ララの役どころは肉体的にハードだが、アンジェリーナは大変よく鍛えていたので、何の心配もいらなかったよ。こういったアクション・アドベンチャーのジャンルは、決して軽視してはいけないんだ。演技力も必要だし、肉体的にもハード。彼女は本当に真面目にこのジャンルを捉え、プロ意識を持って撮影に取り組んでくれた。演技だけでなく、エクササイズも一生懸命やってくれたよ。


Q:前作から2年が経ち、その間にアンジェリーナさんは母親となりましたが、今回、ハードなアクションに取り組むにあたって、前回と気持ちが変わったことはありますか?


AJ:母親になって、人生は大きく変ったわ。特にスタントに対するアプローチは、子供のために注意深くなるべきなんだけど、子供が大きくなったら絶対にこの映画を見るはずだから、母親を誇りに思えるよう、もっとがんばっちゃうっていう気持ちもあったわね。


Q:アンジェリーナさんは国連活動にも熱心に取り組んでいますが、その活動は、女優として、またひとりの人間としてあなたにどんな影響を与えていますか?


AJ:国連では主に、難民救済に関する活動に関わっているけれど、本当に、私の人生に大きな影響を与えたわ。質問してくれてありがとう。活動に加わって3年、色々な場所へ行ったけど、その結果学んだことは、どんな小さなことにも感謝の気持ちを持つこと。息子が健康で、家族が安全に暮らせることが、どれほど有難いことがわかったの。今の世界が恐怖や悲しみに満ち溢れているからこそ、感謝を抱く気持ちになる。俳優というエンターテイナーとしてだけでなく、世の中のためになっている、という目的意識を持てたことは私にとって大きなプラスだったし、生きがいを感じるようになったわ。

Q:ララ・クロフトは、死に直面したときに生を実感し、内なる力を発揮しますが、アンジェリーナさん自身は、どんなときに生を実感し、力を発揮しますか?

AJ:母や息子、愛する人や、無実の人が目の前で攻撃されている場合、彼らを守ってやろうという衝動を感じるわね。

Q:前作ではカンボジアが気に入ったそうですが、今回、思い出に残ったロケ地はありますか?また、印象的な出来事はありましたか?

AK:カンボジアはとても素晴らしい国で、私にとって特別な国、祖国のようにも考えているわ。今回、アフリカでロケをして、ポカという現地の種族と知り合ったの。彼らはもちろん映画を知らなくて、撮影のため、彼らに「あちらから悪人が来るから、怖がるふりをするのよ」って教えたら、彼らはふりをすることなんて知らないから、演技をしている私たちの方がすごくばかばかしく見えたみたい。文化の違いが愉快だったわ。

JDB:僕の印象に残ったのも、アフリカだね。マウント・マンカイという、神々の山と呼ばれる山で撮影をした時、1万メートルの頂上へ一日だけ行くことができたんだが、急に天候が変わってしまったんだ。俳優は急いで降りることができたけど、スタッフは残ってしまって、気温もどんどん下がってきた。すると、現地の人たちがキャンプファイヤーの起こし方を教えてくれて、みんなが安全に夜を過ごせるように教えてくれたんだ。とてもありがたかったよ。

Q:では、監督から見たこの映画の一番の見所はどこですか?

JDB:なんといっても、世界で3番目に高い、香港のビルから2人が飛び降りるシーンだね。シルクのパラシュートをつけて飛ぶんだけど、これはスウェーデン人の2人の男性が編みだした飛び方で、実際に考案者を呼んで飛んでもらったんだ。全くCGを使わずに、実際に飛んでいるところを撮影したし、実際に動いているボートの上に着陸するのも、実写で撮影したんだ。

Q:それは、実際にアンジェリーナさんが演じたのですか?

AJ:いいえ。自分でやりたいって頼んだんだけど、やらせてもらえなかった(笑)。


JDB:彼女はスカイダイビングの経験があるけれど、この撮影に関してはあまりにも危険だよ。


Q:アンジェリーナさんは、様々なアクションを自分で挑戦しようとしますが、今回経験したアクションの中で、一番エキサイティングだったシーンはどこですか?また、監督がもっとも素晴らしいと思った彼女のアクション・シーンはどこですか?


AJ:ララのような女性ヒロインを演じるということは、彼女が持つ肉体的な技術を見せる必要があるから、出来るだけ自分でやりたいの。一番エキサイティングだったのは、崖を逆さになって降りるシーンね。でも、一番難しかったのは馬のシーンよ。馬に横乗りになってライフルを撃ったり、同時にたくさんのアクションが起こっているの。しかも、馬は私のことが嫌いだったみたいで、振り落とされそうになったわ。


JDB:彼女の言うとおり、崖を降りるシーンはとても難しいシーンだ。撮影は2日間かかって、ロープに逆さ吊りになった状態で撮影を進め、映画で見るスピードと同じ速度で落ちている。そして、地面から3フィートのところで急に止まる。長い間逆さになっていると、目も回るし気持ちも悪くなってくる。僕には100万年かかっても無理だけど、彼女たちはさすがだよ。気分が悪くならず、目も回らず、さらに本番では演技もするんだから、本当に感心したね。ただ、逆さ吊りだと方向感覚が失われて、相手役のジェラルドは降下しながら銃を撃って、ララを何度も殺していたよ!

Q:アンジェリーナさんが国連親善大使としていった場所で、一番印象に残っている場所は?


AJ:最初に行ったアフリカのシエラ・リオネは、内乱の最中でとても印象的だったわ。それから、1週間前にチェチェンから帰ってきたばかりなんだけど、あそこはまだとても状況が悪くて、避難民の人が戻れるかどうかもわからない状況にあるの。帰ってきたばかりだから余計気になるわね。

Q:今回の撮影に際して、どんなエクササイズをしたのですか?また、普段は何かエクササイズをしていますか?

AJ:前回と同様に、2ヶ月半トレーニングをして、ジェットスキーや剣道、ウェイト・トレーニングにファイト・トレーニングをしたわ。それから、武器の扱いも習ってとても忙しかったの。普段は特に運動はしていなくて、ヘルシーな物を食べることくらい。息子が2歳だから、彼を追いかけるだけで運動になるのよ。

Q:ヤン監督が、この映画を監督したいと思った理由は?今回は、スリルとスピードだけでない、美しいアクションが見られますが、演出のポイントを教えて下さい。

JDB:僕はかねがね、女性ヒロインのアクションを作りたいと思っていたんだ。でも、スタジオはそういった脚本を持っていなかった。スタジオは、女性が主人公のアクション映画は成功しないと思っていたけど、僕は、女性も、男性と同じようなアクションができると信じていたし、女性が主人公でも充分に楽しめる作品ができると確信していた。映画監督にはそれぞれのビジュアル表現があるけれど、実際、撮影から公開までは1年くらいの間があり、その間に公開された作品に同じようなアクションがあると元も子もない。だから、現在自分が撮影しているシーンが、1年後にもオリジナルかどうかを意識しながら撮影をするんだ。

Q:ララのように、美と体力、知性を備えたアンジェリーナさんは、それを保つ秘訣は何でしょうか?また、監督から見て、アンジェリーナさんの魅力はどこにありますか?

AJ:私だってすごく不器用で、馬鹿げたこともするわよ(笑)。でも、もしみんなにそう思ってもらえているのなら、それは多分、私が自分に正直に生きているからでしょうね。大胆な生き方はトラブルになることもあるけれど、それが私なの。自分に正直に、直接的に生きる姿勢だと思うわ。

JDB:彼女の魅力は、今皆さんが見ていてよくわかると思うよ。もちろん、彼女が才能豊かで演技力のある女優であることは言うまでもない。さらに彼女は、妥協することなく、どんなシーンにも全身全霊をかけてチャレンジするんだ。今回も、アクションでも愉快なシーンでもたくさんのアイデアを出してくれた。役柄や作品に対して、これだけ献身的な女優はまれ。とても貴重な女優だよ。
 (取材・文  竹内詠味子)

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