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『イーグル・アイ』特集

今週のクローズアップ

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今週のクローズアップ /『イーグル・アイ』特集

今週末公開される、シャイア・ラブーフ主演の映画『イーグル・アイ』。アクション、物語の謎、出演者など要チェックなところが盛りだくさんの本作。劇場へ行く前に、ポイントを押さえてみてはいかがでしょう。
ストーリー

 一流大学を中退してから、コピーショップのしがない店員として働くジェリー(シャイア・ラブーフ)は、家賃も払えない貧乏暮らしの中でさえない毎日を送っていた。そんなジェリーのもとに突然届いたのは、幼いころからエリート街道を突き進み、自分とは違い周囲からの期待を一身に受けていた双子の兄、イーサンが急死したという知らせだった。葬儀からの帰り道、途中でATMに立ち寄ったジェリーが残高を確認すると、何と表示されたのは75万1千ドルという巨額の数字。反射的に引き出した大量の100ドル札を抱えジェリーが帰宅すると、偽造パスポート、拳銃など、穏やかでないおびたたしい数の荷物が部屋中を埋めつくしていた。そして、あぜんとするジェリーのもとに一本の電話が掛かってきた。電話の向こうからは「30秒でFBIが到着する。今すぐ逃げなさい」という女性の声。それを聞いたときにはすでにFBIの追っ手が迫っていた……。


 一度FBIに捕えられたジェリーは、携帯電話の向こうの女性に導かれるままに逃げ出した先で、同じように携帯電話の声の指示に動かされているシングルマザーのレイチェル(ミシェル・モナハン)に出会う。レイチェルは、息子の命をてんびんに掛けられ指令の通りに動かされているのだった。出会うやいなや再びFBIに追われるハメになった二人は、携帯電話、電光掲示板、車のスピーカー……あらゆる機能を通じて下される女からの指令に従い、何とか逃げのびるが……。

 

謎と危機の連続……
(C) 2008 DREAMWORKS LLC. All Rights Reserved.

見どころをチェック!

 テクノロジーが制御不能になったときに引き起こされる危機、というコンセプトのもとに生まれた本作。街中に存在する携帯電話、電光掲示板、監視カメラなどを駆使し次々に発せられる指令は無茶なものばかり。ジェリーとレイチェルがそれを切り抜ける際のアクションシーンは見事な迫力です。カーチェイスあり、飛び降りシーンありという危機一髪のオンパレードは、アクションの臨場感を出すためにCG映像を極力避け実際に撮影されたそうです。そして驚きなのは、主演のシャイア・ラブーフとミシェル・モナハンがスタントの80パーセントを自らこなしているという事実です!


とことんリアリティーを追求するという方針のもとに作られた本作。アメリカ国防総省の協力を得て練られたという脚本をはじめ、あらゆるセットの再現性の高さなどはぬかりがありません。中でも、多くの批評家をうならせたという精巧に再現されたアメリカ国会議事堂の代議員フロアは要チェックです。

 

大迫力のアクションシーンはCG控え目!
(C) 2008 DREAMWORKS LLC. All Rights Reserved

スピルバーグの秘蔵っ子、シャイア・ラブーフ

 主役のジェリーを演じている注目の若手俳優は、1986年、ロサンゼルス生まれのシャイア・ラブーフスーパーマーケットへの不法侵入酒気帯び運転などで逮捕されるなど、何かとお騒がせな彼ですが、俳優としての存在感はピカイチです。キャリアの出発点がスタンダップ・コメディアンだった彼は、ユーモアのセンスも抜群。今回はちゃめっ気あふれるキャラクターを封印して、危機を乗り越えながら成長していく青年をシリアスに演じています。


 1998年にテレビ映画でデビューした後、ディズニーの「おとぼけスティーブンス一家」に出演し一躍お茶の間の人気者となったシャイアは、2003年に映画『穴/HOLES』でスクリーンデビューを果たします。その後数々の話題作に出演し、2007年には映画『ディスタービア』、『トランスフォーマー』と主演作が立て続けに公開され、連続でヒットを記録します。そしてこの2本で演技力が認められ、映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』へ出演する運びとなったシャイアは、今ではスティーヴン・スピルバーグの大のお気に入りとしても有名なスターとなりました。そんなシャイアのインタビューはこちら

すっかり知られた顔になりました
(C) 2008 DREAMWORKS LLC. All Rights Reserved

実力派勢ぞろいのキャスト陣

 シャイア以外のキャスト陣も実力派ぞろいです。シャイア演じるジェリーと行動を共にすることになるシングルマザーのレイチェルを演じたミシェル・モナハンは、映画『M:i:III』でヒロインに大抜てきされたことで有名になった新進気鋭の女優です。そして、ジェリーとレイチェルを追うモーガン捜査官を演じたビリー・ボブ・ソーントンはいわずと知れた大ベテラン個性派俳優。一つ前の出演作映画『庭から昇ったロケット雲』ではFBIに危険人物としてマークされる役柄でしたが、本作では逆にFBI捜査官にふんし、主演の二人をしぶとく追い回しています。


 モーガン捜査官をサポートする空軍特捜部の特別捜査官、ゾーイを知性たっぷりに演じたのはロザリオ・ドーソン。公開当時その過激な内容が大きな反響を呼んだ映画『KIDS/キッズ』がデビュー作の彼女ですが、ブロードウェイ・ミュージカルの映画化である映画『RENT レント』での主演や、映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』への出演などで注目されています。そして、国防長官という重い責務を持つ男を演じたのはマイケル・チクリス。そう、映画『ファンタスティック・フォー』シリーズの岩男の彼です。そんな渋さの際立つ役者たちにも注目です!

存在感たっぷりのビリー・ボブ・ソーントン
(C) 2008 DREAMWORKS LLC. All Rights Reserved.

文・構成:シネマトゥデイ編集部

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