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小栗旬
『クローズZERO II』
本当に強い男は優しさを持っている、ということを学んだ
『クローズZERO II』小栗旬 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:高野広美

鬼才・三池崇史監督が、カリスマ的な人気を誇る高橋ヒロシ原作の不良漫画「クローズ」を実写化した映画『クローズZERO』の続編映画『クローズZERO II』。 日本中の男たちを熱くさせた“カラスの高校”と呼ばれる鈴蘭高校のメンバーが1年ぶりにスクリーンで暴れ回る! 前作に続き、鈴蘭高校の最強軍団を率いる滝谷源治を演じるのは、映画や舞台で大活躍中の小栗旬。仲間たちとの1年ぶりの再会や、激しいけんかシーンなど、撮影の舞台裏を語ってもらった。

■前作よりダメになっている源治に戸惑った

Q:主人公の源治を1年ぶりに演じたわけですが、役にすぐ戻れましたか?

戻ることはすぐにできたんですけど、前作よりダメになっている源治に、戸惑いはものすごくありましたね。

Q:観ているこちらにも、源治の変化はとてもショックでした。

僕自身も、源治はパート1で何を手に入れたんだろう? と思うこともあって、周りが見えなくなってしまっている源治を演じていて、ちょっと恥ずかしかったですね。

Q:高校時代って、本作の源治のようについ調子に乗ってしまう時期ってあると思うんですが、小栗さんはありました?

僕は身長160センチだった高校1年生から、2年生にかけて177センチまで伸びたんです。そのときは調子に乗りましたね。どんどん伸びていくから、今まで頭をポンポンたたかれたやつに、やり返せることが気持ち良くて(笑)!

■撮影現場は、仲はいいけど甘えがない

Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?

現場はパート1のときから最高したね。みんな仲は良いのですが、誰一人として甘えがないんですよ。自分のキャラクターをどういうふうに完ぺきにするか、一人一人がちゃんと考えていたから、みんながかっこ良く映っていた映画だと思います。

Q:今回は、源治の父親役の岸谷五朗さんとのきずなも深く描かれていましたね。

岸谷さんとのシーンは、全部面白かったです。あの親父あってのこの子(源治)ありって感じじゃないですか。岸谷さんはすごい人です!

Q:父親というなかなか超えられないものに立ち向かっていく源治の姿が印象的でしたが、小栗さん自身も、男性として共感できる部分はありましたか?

共感する部分はありますね。いろんな家庭環境があると思いますけど、僕は親父をすごく尊敬しているし、いつかは超えたい壁だと思っています。

Q:今回は鳳仙学園のキャストたちが新たに加わってきたわけですが、すぐに仲良くなれましたか?

それが結構大変でした(笑)。こっちの(鈴蘭高校の)チームはみんな仲良くなっていたけど、鳳仙チームとは、最初は現場でもあいさつもないくらいピリピリしていました。映画そのままでしたね。

Q:鳳仙学園と鈴蘭高校が激突するシーンも大迫力でしたが、実際立ち向かってみていかがでしたか?

怖かったです(笑)! だって目の前に、あんな坊主頭の軍団が150人も走ってくるんですよ? 普通に考えても怖いですよ(笑)! 激突するシーンは、相手のパンチが当たることはよくありましたしね。

■三池監督は、役者の意見を聞いてくれる素晴らしい監督!

Q:今回、小栗さんが演じていく中で一番難しかったシーンはどこですか?

学校の放送室で源治が一人で全校生徒に語りかけるシーンは、台本が一切なかったんです。あそこは結構大変でしたね。

Q:では、あのシーンはすべてアドリブですか?

そう、アドリブです。源治が鳳仙と対決するために、全校生徒に向けて言うせりふなんですけど、微妙なニュアンスで話さなきゃいけなかったんで、大変でしたね(笑)。

Q:小栗さんをはじめ、キャストの方々の意見が尊重される現場だったんですね。

三池監督は僕らの意見をたくさん聞いて下さいましたね。体育館が燃えるシーンがあるんですが、あそこは僕らが台本のせりふを、再検討して撮影したんです。もともとは、体育館が燃えたことで、源治が今までの自分の生き方を改めるという設定だったんです。でも「体育館が燃えたところで、改心するような奴じゃないと思う」って三池監督に相談したら、「じゃあ変えよう!」って話になって。放送室のせりふも三池監督に「台本ないから、自分の流れでしゃべってください」って言われたんですよ(苦笑)。

■パート1のときは、「誰が来てもぶん殴ってやる」感じだった

Q:源治というキャラクターにかなり入り込まないと彼としての言葉はなかなか出てこないですよね。現場から離れたときに、源治という役に引っ張られることはなかったですか?

パート1のときは完全に引っ張られていましたね。それは虚勢もあったし、僕と(山田)孝之が前作の『クローズ ZERO』をやることに対して、世間的な反発もすごくあったんで。でも、パート1を撮り終えたときは、源治というキャラクターの肝が、自分の中にできていて、いつでも戻れました。

Q:パート2のときは、あまりなかった?

パート1のときは、本当に役に入り込んでいましたけど、パート2はなかったですね。それは、撮影中もそうでした。

Q:今回源治を演じて、ご自身も役者として成長されたんでしょうか?

そうですね! 今回演じて本当に強い人は、普段は牙を隠していて優しさを持っている人なんだと思うようになりましたね。

■学ランを着て殴り合うのは、誇るべき日本の不良文化!

Q:不良って海外にはなくて、日本独自のものですよね。小栗さんが考える不良の魅力って、どういうところにあると思いますか?

高校時代って瞬間じゃないですか。その一瞬の高校時代に、学ランを着て殴り合うのはやっぱり日本独自だと思います。それは誇るべきものだと思いますね。でも実際「何か理由があるの?」と聞かれれば理由なんかなくて、それが人間らしくていいと思うんです。拳でぶつかり合うことが、男気なんじゃないかと思います。

Q:源治という役を卒業された、今のお気持ちを聞かせてください。

クールな意見って思われるかしれないんですけど、いい思い出も、楽しかったこともあるけど、高校時代と同じで、ある種の通過点を過ぎた感じですね。後は皆さんが楽しんでくれればうれしいです!

前作の取材では、本当に誰に対しても牙を向くようだった小栗。1年ぶりに会った彼の穏やかな表情を見ると、彼自身が役者として大きな自信をつけ、余裕を持った印象を受けた。鈴蘭高校の源治は最強軍団を率いた男だが、源治を演じた小栗自身が、今回もそうそうたるキャストメンバーをまとめ上げられたのは、男として、そして役者として成長したからではないだろうか。スクリーンから立ち上るクローズたちの男気を感じてもらいたい。

『クローズZERO II』は4月11日より全国東宝系にて全国公開

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