シネマトゥデイ

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私的映画宣言 サード・シーズン7月

筆者の近況報告

斉藤博昭

毎年、普通に節電生活をしていたので、今年の夏も電気代2,000円以下を余裕でクリア。窓からの風を浴びながらの原稿書きもいいもんだ。そして今月は、人生初の乗馬かクレー射撃を体験する予定。その顛末(てんまつ)やいかに!?
●7月公開の私的オススメは、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(7月15日公開)。

山縣みどり

夏やせスタートの時期なのに、なぜか妊婦に間違われてばかり。ぽっこりお腹をヘコませる方法が知りたいっす。
●7月公開の私的オススメは、『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』(7月16日公開)と『エッセンシャル・キリング』(7月30日公開)。アートハウス作品ですが、万人受けするはず。

小林真里

最近、某音楽ドキュメンタリー映画の字幕監修を務めました。次は本格的に字幕翻訳をやってみたい。あと、某バンドの伝記本を翻訳すべく、最近は自伝や評伝をよく読んでいます(ジュディ・ガーランドとかプリンスとか)。
●7月公開の私的オススメは、『モンスターズ/地球外生命体』(7月23日公開)。スマートかつリアリスティックなSF恋愛ロードムービー。

前田かおり

先月、海外ドラマ「ホワイトカラー」の取材でニューヨークへ。生マット・ボマーは本当に見目麗しかった。見た瞬間、直立不動。相棒の生ティム・ディケイもステキ過ぎ。大人の男って感じでした、ハイ。
●7月公開の私的オススメは、ラストシーンについて、人と語りたくなる『モンスターズ/地球外生命体』(7月23日公開)。

中山治美

宮城県石巻市に行っているときに震度4の地震が起こって避難勧告が。地元の方の誘導で近くの陸橋へ避難すること1時間半。首と手を日焼けして痛い。でも何よりの経験になりました。
●7月公開の私的オススメは、『田中さんはラジオ体操をしない』(7月2日公開)。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2


(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. HARRY POTTER PUBLISHING RIGHTS (C) J.K.R. HARRY POTTER CHARACTERS, NAMES AND RELATED INDICIA ARE TRADEMARKS OF AND (C) WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED

J・K・ローリング原作のベストセラー・ファンタジー小説を映画化し、世界的大ヒットを飛ばした映画版最終章。主人公ハリーと宿敵ヴォルデモート卿の本格的決戦により、魔法界全体を二分する戦いの火ぶたが切って落とされる。前作同様監督はデヴィッド・イェーツが務め、今回も主演のダニエル・ラドクリフをはじめおなじみのキャストが集結。フィナーレへと向けたハリー最後の冒険を描く、シリーズ初の試みとなる全編3D映像は見逃せない。

[出演] ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン
[監督] デヴィッド・イェーツ

斉藤博昭

9点これだけシリーズが続くと、1本のみを冷静に評価するのは不可能。原作も含めた「ハリポタ」ファンを、できる限り満足させようという努力を感じさせるこの完結編には、心から拍手を送りたい。確かに全体に急ぎ足の展開は否めないが、シリーズを見届けた人には、ベテラン陣の顔見世的活躍が胸に迫り、スネイプの回想や、ハリーと大切な人々の再会に涙を禁じ得ないのでは? 子どものダニエル・ラドクリフが映った瞬間、この10年、主演3人は本当によく頑張ったと万感の思い。

山縣みどり

7点原作本がすごく厚いので2部に分けた最終章だけど、それでも走り過ぎの感は否めない。10年かけて作り上げたキャラクターなので、人間ドラマやエモーションをもっとじっくり堪能させてほしかった。とはいえ、いじめられっ子だったネビルやホグワーツに残ったハリーの仲間たちの成長や専業主婦だったウィーズリー家のママの母性パワーに感動させられたのも事実。ここまで長期にわたって壮大な物語を作り上げたのは映画史上初の試みだし、キャスト&スタッフの愛情が結集したフィナーレだから3時間以上の長尺であってもよかったよ。

小林真里

6点不気味な静寂と終末感が支配する最終章は、竜やトロールなどクリーチャーがぞろぞろ出てくる怪獣映画チックな楽しい場面あり。10年前、ただの小僧だったハリーが今や立派なギャランドゥを見せ、ハーマイオニーは胸の谷間を強調。時の流れを痛感しますね! で、ま・さ・かのどんでん返しがある本作だが、下手な昼メロみたいで、おまけに某重要キャラのイメージは一気に崩壊という、何とも珍妙な後味を残す。総括すると、原作小説を無理やりダイジェストした作りは、シリーズ通して一貫していたのであった!

前田かおり

10点最終章らしく、前半から3D意識のドラゴン飛翔のアクションシーンなど、怒とうのバトルが盛りだくさん。宿敵ヴォルデモートとの戦い方も、いつの間にそんな呪文(じゅもん)を習得!? とハリーたちの成長を感じさせる。同時にホグワーツの仲間や騎士団たちなど地味キャラへの目配りも忘れていない。ロンの母の活躍には思わずガッツポーズだ。個人的にはわが心のアラン・リックマンふんするスネイプ先生に涙! 最大のツンデレ男だよね。それにしても10年ひと昔、時の流れに感慨もひとしお。

中山治美

7点ポッターたちに次々困難が襲い掛かるアトラクション・ムービーもコレで最後かと思うと、ファンじゃないわたしとしては正直ホッ。ダニエル・ラドクリフがおっさんになってもポッターであり続けたのも、このラストシーンのためかと思うと納得。なかなかシャレの効いたオチじゃないの。まさか、今後はあの子たちで新シリーズを作ったりしないよね!? しかし改めて観ると、ハリポタシリーズのCG技術は精密できれいだね。と、珍しく褒めてみた。お疲れさん。

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コクリコ坂から


(C) 2011 高橋千鶴・佐山哲郎・GNDHDDT

『ゲド戦記』以来、宮崎吾朗が約5年ぶりに演出を手掛けるファンタジックな要素を排したスタジオジブリ作品。16歳の少女と17歳の少年の愛と友情のドラマと、由緒ある建物をめぐる紛争を軸に、真っすぐに生きる高校生たちの青春をさわやかに描いていく。主人公となる少年少女の声を担当するのは、長澤まさみ岡田准一。企画・脚本は宮崎駿。さまざまな価値観が交錯する戦後の高度成長期を背景に、現代を生きることの意味を見つめていくストーリーが感動を呼ぶ。

[声の出演] 長澤まさみ、岡田准一
[監督] 宮崎吾朗

斉藤博昭

5点観ている間、やけに心地よい。すがすがしい風がスクリーンから漂ってくる感じ。でもその空気感に浸っていたら、最後まで盛り上がらず終わった……というのが正直な気持ち。その理由は、主人公の恋、建物の存続運動、戦時下の男の友情と、感動ポイントが平均的に分散したから? 1963年をあからさまに映像化せず、今はなきガリ版や、今もあるけど懐かしさを誘う肉屋のコロッケといった日常アイテムで伝えたのは好印象。ややあざとい音楽も素直に受け止めれば、いいムードの作品ではあります。

山縣みどり

3点昭和にノスタルジックな思いを抱かせるのが最近の映画やテレビのはやりのよう。不況だから高度経済成長期の日本で胸を張りたいのか? しかし、この映画はそういう懐かしさとはあんまり関係ないし、何を伝えたいのかも不明瞭。脚本に問題があるのかな。物語の軸となるのは海(なぜかメルと呼ばれている。想像がつくけど、説明なしが嫌)という少女の恋物語で、好きになった先輩が異母兄かもと悩む設定。別に肉体関係を結んだわけじゃないんだから悩むなと思ったわたしの心が汚れてる? さらにいうと、高校時代の恋愛なんてすぐに忘れるからね~。大したことでもない出来事を大問題にし過ぎで、子どもっぽいなぁという感想。

小林真里

6点ちょっと複雑な事情がありつつも、実はシンプルな純愛物語。真っすぐでピュアな心を持つヒロインは観ていてすがすがしい。しかし、1963年の横浜が舞台の青春恋愛劇を、なぜジブリが「今」作ったのかは謎。説明過多の「副音声映画」が主流の邦画界の中で、説明の一切の排除という本作の試みは野心的だが、登場人物の最低限の説明がないのは問題(脇役とはいえ正体不明のキャラが出てくる)。これだとキャラ造形の放棄とも受け取れてしまう。あと、最近のジブリ作品で顕著な食の描写へのこだわりはそんなに重要?

前田かおり

4点正直、原作の漫画を先に読んだときは、こんなゆるい話で大丈夫かと思ったが、ここまで換骨奪胎(かんこつだったい)とは!?  ある意味、さすがジブリだ。時代を東京オリンピック前の設定にして高校生たちのさわやかな青春を描いて、その時代を知るシニアたちはノスタルジーに浸れるかもしれないが、ジブリ好きな子どもはわかるのか? というか、それ以前にママたちがわかんないんじゃ? ジブリは当分ファンタジーを作らないと宣言したとか。でも、アニメにわくわく&ドキドキを求める者には思い直してーと言いたいんですけど。

中山治美

8点『ゲド戦記』の悩めるオレの悩める心を見て! 見て! という内容に比べると、脚本を父親が手掛けていることもあって(宮崎)駿色が強い。っていうか、駿氏が吾朗の名前を借りて、監督作ではやれなかった大人のアニメを作った感じ。山口百恵の「赤い」シリーズを彷彿(ほうふつ)させる、因縁ある2人のラブストーリーだなんて。その背景には、戦争で翻弄(ほんろう)された人たちの悲劇があるワケで、時代の波にもまれた人たちの話にめっぽう弱い筆者にとってはツボにハマった。

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トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン


(C) 2011 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

あらゆるテクノロジー機器にトランスフォーム(変身)する金属生命体と人類の攻防戦を、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督のタッグで描くSFアクション超大作のシリーズ第3弾。最終章となる本作では、物語の主戦場を宇宙まで広げ、トランスフォーマーたちによる地球侵略を圧倒的なスケールで活写。社会人になった主人公をシャイア・ラブーフが熱演するほか、シリーズ初のフル3Dによる映像世界も見ものだ。

[出演] シャイア・ラブーフ、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー
[監督]マイケル・ベイ

斉藤博昭

8点後半1時間の、これでもか、これでもかというバトル映像に膨満感を味わうも、ハタと気付いて冷静に画面を眺めると、ものすごい迫力とスケール、臨場感がキープされている。本シリーズに望むものはコレなのだと納得させる、マイケル・ベイの豪快さに今回も頭が下がった。月面の宇宙船内部に入っていくカメラワークや、「ムササビ軍団」の飛行に、3Dの醍醐味(だいごみ)も体感。かなり受け入れ難いラストの決断も、スーパーCOOLなマイケル・ベイらしいか。

山縣みどり

7点シリアスな問題を提起した直後にヒロインに抜てきした元下着モデル、ロージーちゃんのヒップの大写しに場面転換という冒頭からマイケル・ベイ節炸裂。ヒロインのパンチラを狙うローアングルのカメラ小僧ショットや夕焼けシーン、無意味に情緒的なスローモーションといったベイらしい映像も満載だ。特にかっこよかったのはウイングスーツ着用の特殊部隊員が飛行機から降下するシーンで、戦闘シーンよりも大興奮! 演技派役者もその他大勢にしてしまい、娯楽に徹しているのもステキ。そして技術面の成長も見逃せない。3D映像の奥行きだけでなく飛び出し感も大事にし、オートボットの変身シーンや金属ボディーへの映り込みといった細部まで丁寧な特撮を観るだけでも入場料を払う価値アリだろう。ただ、ちょっと長過ぎるな。

小林真里

6点個性的なルックスのロボットと人間キャラが一気に増員、ヒロインも替わり心機一転となった本作は、かつてない破壊力とスケールを感じさせる、ディザスター度満点のSFアクション超大作。登場人物が増え過ぎたため、脚本がうまく整理できておらず、ひねりもないが、頭を空っぽにして楽しむポップコーン・ムービーとしては文句なし。ヒトラー呼ばわりされた腹いせにクランクイン直前に解雇したミーガン・フォックスを、劇中で「いやな女」呼ばわりさせるマイケル・ベイの根暗っぷりも全開だ!

前田かおり

5点シカゴを舞台にした最終決戦のシーンは確かにすごい。シリーズ好きにはたまらないだろうな。ただ映像へのこだわりわかるが、わたしみたいなメガネ人間には2時間半もメガネ・オン・3Dメガネはしんどい。で、長いのに、ドラマ部分はうっすーい。怪演までみせたジョン・マルコヴィッチの扱いの雑なこと。主人公たちはあまりに不死身過ぎて失笑もん。ま、人間は二の次か。でも、新ヒロインにはまたしてもヒール姿でダッシュさせる。マイケル・ベイの趣味って、ホントわかりやす過ぎ。

中山治美

8点相変わらずヒロインの趣味は悪い。さらにはロボットたちのカラーリングが敵味方似ていて、戦闘シーンでどっちが優勢なんだかわからん場面が多々ある。しかし! トランスフォームするシーンが3Dでさらにカッコ良さが増し、アドレナリンが吹き出しっぱなし。1969年の月面着陸の際、政府のとある隠ぺいが事の発端という展開。『SUPER 8/スーパーエイト』もそうだが、米国映画って政府は真実を隠すものって設定が多い。政府を疑え。日本人も見習わねば。

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筆者プロフィール

今 祥枝斉藤 博昭前田 かおり
中山 治美鴇田 崇相馬 学
高山 亜紀小林 真里山縣 みどり
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