シネマトゥデイ

日常に仕掛けられたトリックを解き明かせ!伊坂幸太郎サスペンス『オー!ファーザー』特集

『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』など軒並み映画化が続き、ヒットを飛ばしてきた作家・伊坂幸太郎。彼の作品の醍醐味(だいごみ)は何といっても、巧みに張り巡らされた伏線。一見、何の関係もないように見える事象がつながり、アッと驚く真実が見えてくる快感だ。その真骨頂ともいうべき、ベストセラー小説に基づくサスペンスコメディー『オー!ファーザー』を解くための10のキーワード、そしてその謎に挑む高校生・由紀夫(岡田将生)の偉大なる4人の父親たちをご紹介!

『オー!ファーザー』

俺の名前は由起夫。性格がまるでバラバラの父親が4人もいるもんだから日々騒々しくてたまらない。今、母親が出張中でしばらくは父親たちと俺とで過ごすことになるわけなんけど、その最中にトンでもない事件が起きた……! きっかけは、俺がカジノである男のカバンがすり替えられるのを目撃したこと。それ以来、俺の周辺で不可解な事件が次々に起きて……。というわけで、カバンの謎を解くための手掛かりとなる10のキーワードを紹介するね!

詐欺、心中事件、そして拉致監禁……驚愕の事実へと導く10のキーワード
その1:すり替えられたカバン
その1:すり替えられたカバン

鷹(河原雅彦)に連れられてカジノに行ったら、悪徳弁護士風の中年男とスーツ姿の女性がいちゃついていた。完全に浮いているからつい見ちゃったんだけど、しばらくしたらニット帽をかぶった男が悪徳弁護士風の男のそばにあったカバンをすり替えたんだ。これは明らかに怪しい! 犯罪のにおいがする……。

由紀夫メモ
テレビのニュースで中継された赤羽の会見で、彼の後ろに立っている男が、カジノにいた悪徳弁護士風の男だった! 彼は選挙の関係者か?

その2:不登校の同級生
その2:不登校の同級生

同級生の野球部員・小宮山(奥村知史)が半月も学校を休んでいる。多恵子(忽那汐里)と一緒にプリントを届けに自宅に行ったりもしたんだけど、お母さんは会わせてくれようとしない。小宮山のために何かできないかと父親たちにアドバイスを求めたところ、鷹いわく「『全部、知ってるんだぞ!』とはったりをかませば焦って出てくるんじゃ?」とのこと。それを試したら……!

由紀夫メモ
そういえば、彼が「ヤバい仕事」をしているといううわさがあったけど、それが原因なのか……?

その3:知事選挙
その3:知事選挙

ニュースで「現職の白石知事と前職の赤羽氏の一騎打ちになる可能性が高い」との報道。わが家では、この知事選を「紅白合戦」と呼んでいる。赤羽は何だか怪しいグループがついているらしいし、白石は女癖が悪いといううわさだ。悟(佐野史郎)は「騒動になるような選挙ならやんない方がいい」とクールな反応。

由紀夫メモ
白石知事は「女の子を妊娠させた」というスキャンダルもささやかれている。

その4:クイズ番組
その4:クイズ番組

博学の悟は、クイズ番組にも強い。例えば、「晩年、中島敦が仕事のために住んだ国は?」なんて難しい問題も、俺たちが「大体、中島敦って誰……?」なんて言っている間に即答しちゃうんだ。「何で(こんな難しい問題)わかるんだ」と聞いても「たまたま」と涼しい顔。悟が番組に出れば余裕で賞金の1,000万円ゲットできると思うんだけどなあ。

由紀夫メモ
テレビの画面に「一般参加者募集」のテロップが。

その5:ノーテンキな幼なじみ
その5:ノーテンキな幼なじみ

後輩の鱒二(賀来賢人)が、「街のフィクサー」と呼ばれる富田林(柄本明)がバックについているチンピラとトラブルを起こして、その代償としてヤバいブツを運ぶハメに。それなのに鱒二のやつ、寝坊したとかでその仕事をぶっちぎったせいで事態は切迫。富田林に狙われてシャレにならない事態に!

由紀夫メモ
鱒二は無鉄砲な性格で、俺と父親たちをヒヤヒヤさせるけど、運がいいのかギリギリのところで難を逃れるから不思議だ。

その6:ランナウェイ・プリズナー
その6:ランナウェイ・プリズナー

不登校の小宮山について勲(宮川大輔)に相談していたら、俺が小学校のころには、父親たちがいろんなトラブルに見舞われたときのことをシミュレーションして、俺が登校拒否になったときに部屋から出させる方法を考えたらしい。脱獄もののドラマ「ランナウェイ・プリズナー」ではやったシーンをマネしたんだとか。

由紀夫メモ
タオルがあれば、高いところからでも脱出可能。

その7:オレオレ詐欺
その7:オレオレ詐欺

富田林がオレオレ詐欺に遭ったといううわさが。何でも、そいつは息子の名前で電話してきて、事件起こしたから示談金を振り込んでくれと泣きついてきて、まんまと引っ掛かったらしく、富田林は血眼になって犯人を捜しているようだ。鷹は富田林とトラブルを起こした鱒二を救うために、「オレオレ詐欺の犯人を捕まえるから鱒二を助けてほしい」なんて言っちゃったけど……。

由紀夫メモ
不登校の小宮山がやっているという「ヤバい仕事」というのは、ひょっとしてこのことなのか……?

その8:手旗信号
その8:手旗信号

この間、父親たちとマージャンをやっていたら、遊びに来ていた幼なじみの鱒二に手旗信号を使ってジャマされたんだ。俺たちがこの手旗信号を使うようになったのは、小学校時代に母親に携帯電話をせがんだときに、勲が「まだ早い。手旗信号とかで代用しろよ」と言ってから。

由紀夫メモ
ある意味、それは俺と父親たちとの秘密の暗号でもあるのだ。

その9:心中事件
その9:心中事件

カップルの遺体が家の近くで発見された。七輪で練炭心中したらしい。そして何と、そのうち一人はカジノで悪徳弁護士風の男といちゃついていた女性だった……! 彼女は、偶然にも葵(村上淳)が昔勤めていたホストクラブに通っていたことがあるらしい。さらに、一緒に死んだ男の身元について、葵は「カバンをすり替えた男じゃないか?」って言うけど、この事件にはどうも裏があるようだ。

由紀夫メモ
「カジノで赤羽の秘書(悪徳弁護士風の男)のカバンを盗んだのは白石陣営が雇ったグループで、カバンの中身をネタに赤羽を脅すつもりだった」というのが悟の推測だ。

その10:監禁
その10:監禁

不登校の小宮山のことと、富田林のオレオレ詐欺が関係あるのではないかと考えていたら、ある考えが! しかし、そんな矢先、突然マンションの一室に監禁されてしまった! 一人は見覚えのある角刈りの男。持っているのは着信しかできない携帯だけだ。万事休す……!

由紀夫メモ
なぜ鷹は俺の異変を察知したのか?

息子のピンチを救う偉大なる4人のファーザーたち
父その1:博学の大学教授・悟(佐野史郎)

父その1:博学の大学教授・悟(佐野史郎)
セールスポイント:知恵
クイズ番組のいかなる難問も百発百中のインテリ教授。常に冷静で控えめな性格だが、由紀夫が遭遇する一連の事件に対して論理的な見解を述べるなど、ここぞというときに頼もしさを見せる。由紀夫には「試験なんて楽しんでやればいいんです。人が生活をしていて努力で答えが見つかることはそうそうありません。だから……解法と解答の必ずある試験問題はせいぜい楽しく取り組むべきだ」と、学問の真理を説く。

父その2:お調子者のギャンブラー・鷹(河原雅彦)

父その2:お調子者のギャンブラー・鷹(河原雅彦)
セールスポイント:社交性
パチンコ、カジノなど無類のギャンブル好き。楽天的な性格で、基本的に「何とかなるさ」という大らかな性格。街のギャンブルを取り仕切る、ヤクザまがいの富田林とも萎縮することなくフツーに付き合える。多恵子と会って、由紀夫にようやく彼女ができたとひやかすなど一見チャラく見えるが「世の中は優しく平和に平等に見えていても、勝ち負けと不平等が横行する賭場みたいなものだ」と、弱肉強食の社会の厳しさを説く男気あふれる一面も。

父その3:関西弁の体育教師・勲(宮川大輔)

父その3:関西弁の体育教師・勲(宮川大輔)
セールスポイント:武術
関西人らしい歯に衣(きぬ)着せぬ豪快な物言いをする体育教師。「ドリブルで相手を抜くのと、格闘技で拳を打つってのは似てるんだ。大抵のやつは右利きだから、こっちから打ってくるだろ? そしたら……」と、幼少期から「有効な」格闘技をたたき込んだおかげで、由紀夫にはオトナにすごまれてもひるまない度胸が身に付いた。また、由紀夫が不登校の同級生について相談した際は「本気で学校に連れてきたいなら、監獄から出してやるくらいの覚悟は必要」と熱く語った。

父その4:元ホストのモテ男・葵(村上淳)

父その4:元ホストのモテ男・葵(村上淳)
セールスポイント:優しさ
元ホストで、女性に優しく家庭的。スイートなルックス&雰囲気を持つ美男。ポトフにローリエを入れることにこだわるなど、細やかな気配りができる。一度会った女性のことは決して忘れないが、男性に関してはテキトーで名前すら覚えられない。由紀夫に、「女の子にはとにかく『優しく』だ。女の子にモテるコツは、自慢話をしないこと、何でも女の子を先にすること。そして……頼まれ事はよほどでない限り断らないこと」と、恋愛必勝法を伝授した。

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