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語られなかったもう一つの『バクマン。』特集(1/2)

バクマン

■『バクマン。』個性派マンガ家3人組 桐谷健太×新井浩文×皆川猿時 特別鼎談
大根仁監督が明かすもう一つの『バクマン。』
原作漫画・作画担当小畑健先生が明かすもう一つの『バクマン。』

■『バクマン。』個性派マンガ家3人組 桐谷健太×新井浩文×皆川猿時 特別鼎談

バクマン

 本作で週刊少年ジャンプでの連載を目指す高校生マンガ家コンビ、真城最高(佐藤健)と高木秋人(神木隆之介)の良きライバルとして登場するのが、熱血ヤンキー漫画の福田真太(桐谷健太)、屁理屈ギャグ漫画の平丸一也(新井浩文)、そして、萌え萌え美少女系漫画の中井巧朗(皆川猿時)という個性派マンガ家たちだ。彼らを演じた桐谷、新井、皆川の3人が、漫才トリオばりの面白トークを繰り広げながら、裏話を明かした。(取材・文:斉藤由紀子)

■原作者が3人に質問! もしも本当にマンガ家だったら……?

バクマン
原作者の質問にニヤニヤ

Q:まずは、原作者・小畑(健)先生から皆さんに質問があるそうなので、答えていただきたいと思います。「自分がマンガ家だったら、どんな漫画をどんなタイトルで描いてみたいですか?」とのことですが……?

新井浩文(以下、新井):(うれしそうに)難しい質問だなあ……。

皆川猿時(以下、皆川):僕が描けるとしたら、4コマ漫画かなあ。オジサンがヒドイ目にあう感じのギャグ漫画。タイトルは「ボクのオジちゃん」。

桐谷健太(以下、桐谷):じゃあ、オジサンは主役じゃないんですね。ボクという主役がいて、オジサンは“バガボンのパパ”みたいな感じなわけですね(笑)。

新井:ウチは、暴力描写が多い作品を描きますね。漫画でも映画でも、バイオレンスが大好物なので、ちょっと気分が落ちるようなダークなやつ。で、タイトルは……「暴力雀士」。実は麻雀漫画なんだけど、麻雀シーンはたまにしかなくて、基本は暴力(笑)。

桐谷:ジャンプで連載していたら、アンケート順位が下がってくるとバトルを増やす、みたいな感じ?

新井:そうそう。ライバルとかも出てきて、昔の敵が仲間になったりして、次はコンビ打ちの麻雀になったりとか(笑)。

桐谷:だんだん「どこに行きたいねん!」みたいになっていくんだ(笑)。じゃあ、僕が漫画を描く場合は……、今パッと浮かんだのは、冒険モノですね。何人かで旅をして、パーティーが増えていく。出会いと別れがあって……。

新井:あー、途中でいろんな実を食べたりしてね。

桐谷:そう、腕が伸びたりして。って、「ONE PIECE」まんまじゃないですか(笑)。まあ、フワっと力が抜けた感じの旅漫画がいいかな。タイトルは……「風が気持ちいい」。うわ、売れなさそう(苦笑)。

■原作ファンの声は気にしていられない!

Q:今回のキャラクターを演じるにあたって、原作漫画はどのくらい参考にされたのでしょう?

バクマン
そして役づくりトークへ

新井:ウチは原作が大好きだったので、髪の毛も原作通りに伸ばして撮影に臨みました。その間は、どんなオファーが入っても長いまま。今回は本当に思い入れのある役なので、見た目もなるべく近づけるように努力はしました。

桐谷:僕は映画の出演が決まってから漫画を読ませてもらったんですけど、台本とはキャラが違うし、漫画を読んでいるときに想像で浮かんでいた声も自分とはまったく違う。それだったら無理に原作に寄せるのではなくて、自分で新しく作っていったほうがいいんじゃないかなと思いまして。こちらは血の通った人間ですから、違ってきて当然ですし、わりと自由にやらせてもらいました。

皆川:僕も映画が決まってから原作を読んだんですけど、台本上のキャラが漫画とは違っていたので、あまり気にしませんでした。それよりも、漫画指導をしてくださった方が、体型は僕と似ているんですけど、ナヨナヨっとした女性的な感じの人だったんです。なので、僕も影響を受けてナヨナヨしたキャラになっています。

バクマン
左から皆川演じる中井巧朗、桐谷演じる福田真太、新井演じる平丸一也 - (C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会

Q:漫画の実写化は、原作ファンがいろいろと意見しがちですが、そういった声は、役者さん的に気になるものなんですか?

新井:ウチは、気にするという気持ちがゼロですね。それを考えていたら仕事ができないし、原作と映画は別ものなので。

桐谷:人それぞれ、キャラに対するイメージが違いますからね。自分の発想でやるしかないです。

皆川:まあ、僕はデブの役だから、誰も文句ないんじゃないですか(笑)。

新井:今回の作品に限らず、人気の漫画や小説を映画化すると、「全然違う」とか、必ずそういった声は上がる。そのくらい話題になってくれる方がいいんじゃないかな。ゴリライモ役(ドラマ「ど根性ガエル」)でたたかれていますからね。気にしてなんかいられないです(笑)。

■現場のアドリブで、「北斗の拳」をガチ再現!

Q:皆さんが編集者・服部哲(山田孝之)と一緒に、“「北斗の拳」ごっこ”をしているシーンが非常に面白かったです。

新井:あれは台本にはなかったシーンで、現場で漫画を見ながら作ったんだよね。

桐谷:孝之のテンションがどんどん上がっていったんですよ。生き生きしていましたね。彼はシンをやって、僕はケンシロウをやらせてもらって。

新井:ウチはユリア(笑)。

皆川:本当は、もっと長いことカメラの前でやっていたんですよ。

桐谷:でも、現場で演じていたときの長さと、完成版を観たときの尺の長さとのギャップが……(苦笑)。

新井:そう、カットされた部分はメイキング映像になるんじゃないかな。大根(仁)さんがよくやるんです。

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ジャンプトークで盛り上がる漫画家たちのシーン - (C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会

Q:お三方も、ジャンプという漫画雑誌には思い入れがあるのでしょうか?

新井:もう、子供の頃から欠かさない大好物です。

桐谷:僕なんかもジャンプ黄金期(1980年代後半から1990年代中盤)世代ですから。あの頃って、本当にすごい作品だらけだったんです。全部の漫画にカブリがない。「ジャングルの王者ターちゃん」「燃える!お兄さん」「SLAM DUNK」「DRAGON BALL」。この画(え)といったらあの人、みたいな感じで、本当に個性的だったんですよ。

新井:「珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~」が始まったときの衝撃ね。「なんだこの漫画は!」って。もう、下品極まりない(笑)。

Q:先ほどから、皆川さんが少し無口になられた気がしますが……。

新井:皆川さんは、「キン肉マン」が好きだったんでしょ?

皆川:テレビアニメのね。

桐谷:ジャンプは読んでいないんですね(笑)。

皆川:全部アニメでしか見ていないです。だって、お小遣いもあんまりなかったし、毎週買わなきゃいけないわけでしょ。

新井:当時が180円くらいで、今は255円。

皆川:無理です(キッパリ)。

2人:(爆笑)。

新井:ちなみに、皆川さんは「キン肉マン」のキャラでは誰が好きだったんですか?

皆川:ハゲている解説者みたいな人。

新井:えっ? まさか……「アデランスの中野さん」?

皆川:そうそう、中野さん。なんか好きだった。

新井:超人キャラじゃないの!? 普通は「キン肉マン」とか「テリーマン」とか、超人の誰かって答えるじゃないですか!! なんかスゴイ(笑) 。

桐谷:よりによって、「キン肉マン」以外の作品にもいそうなキャラ(笑)。きっとアニメで見ていたから、声優さんのしゃべり方が良かったとか、そっちなんじゃないですか?

皆川:そうかも。なんか、ごめんなさいね(笑)。

バクマン。
皆川にツッコミを入れる桐谷

■せっかくの熱演シーンが、完成版ではカットに!?

Q:漫画家を演じるにあたって、ペン入れの練習などもされたんですか?

新井:たぶん、ウチ以外の人は相当練習したんじゃないかな? ウチは練習すること自体がイヤでしょうがなくて。きっと編集で切られると思っていたから(笑)。

皆川:新井さんは、みんなが一生懸命練習をしているのに、先に帰っちゃうんです。感じ悪いなーって思っていました(笑)。

新井:だって、実際に現場で何をやったか知っています? Gペンで「うだうだ」って文字を書いただけですよ! 練習なんていらないでしょ(笑)。

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「うだうだ」中の新井 - (C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会

桐谷:僕ね、Gペンで線を描くのが得意だったんですよ。監督も「マジやばい。ホントうまいよ。ほかの役者にもカツを入れないと」って言ってくださったりして。本番でもグワーっと描いて、カメラが手元に寄ってくれて。……でも、その部分、全部カットされていました。

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グワーっと描く桐谷(なお本編ではほぼカットされた模様) - (C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会

2人:(爆笑)。

皆川:僕もね、練習はかなりやらされましたよ。「皆川さん、なんかペンを動かすときの音が違う」って言われたりして。音ですよ! 何が良くて何が悪いかなんて、わかるわけがないじゃないですか。

桐谷:で、その練習したシーン、編集で使われていました?

皆川:……あんまり。

桐谷:やっぱり。監督、ほとんど練習なんてしていない動きしか使わないんですよね。皆さんそうでしたか?

2人:うん!

桐谷:なにそれっ? どーゆうこと!?

新井:編集の都合。大根さん、「俺、編集はうまいから」って、よく自分で言うんですよ(笑)。でも、本当に極上の仕上がりだと思います。僕は、大根さんの悪口も言ったりしますけど、仕事は信じているんです。もしかすると、原作が好きな方は幻滅するかもしれない。原作とは違うから。だけど、映画としては超一流のエンターテインメントになっているはずです。

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