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77人ものドラマーがニューヨークに集結したステージを日本人監督がドキュメンタリーとしてカメラに収めた!

77人ものドラマーがニューヨークに集結したステージを日本人監督がドキュメンタリーとしてカメラに収めた!
川口潤監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 昨年2007年の7月7日7時7分に、77人の異なったバンドのドラマーたちが、ニューヨークのブルックリン地区にあるエンパイア・フルトン・フェリー・ステート・パークに集まり、前代未聞の巨大なライブ・イベントを行った。その一夜限りのユニットのコンセプトが、何と日本を代表するノイズ・ミュージック・バンド、ボアダムスによって生まれたのだ。そして今回、この一生に一度あるかないかの貴重なステージを見事にドキュメンタリー映画『77boadrum』として記録に収めた、川口潤監督に話を聞いてみた。

 川口監督とボアダムスの接点は「わたしが、以前働いていたスペースシャワーTVの音楽番組を通して、ボアダムスと知り合ったんです。もう十年以上お付き合いさせていただいて、ある時期から彼らのコンサート映像を記録させてもらっています。そして今回のイベントも、最初はあくまで記録として残すつもりだったんですが、軽く編集した映像がメンバーの評価も良かったために、わたしから映画化の依頼をしてみたんです」とこれまでのいきさつを語ってくれた。

 ではどうやって77名のドラマーを集めたのだろうか? 「基本的には、日本語も話せるソフト・サークルのヒシャム・アキラ・バルーチャが中心になって集めたようですが、その応募にはヒシャムだけでも3千名の応募があったそうです。中には小学生ぐらいの少年からの応募もあったそうですが、応募メールが多過ぎてわからなくなったみたいです」と驚くべき77名の演奏もこういった経緯から始まったようだ。

 ボアダムスの日本における知名度について「日本のオルタナティブ・ミュージック界では、間違いなくナンバーワンだと思います。日本での観客動員数がずば抜けているかどうかはわかりませんが、ファンがたくさんいるんですよ。ただ一般のレベルでは、アメリカみたいに浸透していないかもしれません」と語り、実際に世界レベルでは結構知られているバンドで、映画内でもこのイベントのためにオーストラリアのブリスベンから訪問していた観客もいたほどだが、日本では意外にも知名度が低いらしい。

 イベントの演奏前に、ニューヨークのハーレムにあるスタジオでリハーサルが行われたことについて「狭い空間にあれだけの人数ですから、音がこだまして耳栓をしていないといられないくらいの状態でした。ただ、みんなイメージは出来上がっていて、言葉のまどろっこしい説明がなくても、純粋に楽しみながら演奏していましたね。彼ら演奏者の指示は、ボアダムスのEYEさんから、3本のスティック(赤、青、白)を利用して、赤ならシンバルをたたいて止まる、青ならシンバルをタイミングに合わせて鳴らしつつたたき続ける、白ならフリー・スタイルの演奏と指示が出されていましたね」とあれだけの人数で、一見には即興的な演奏にも見えるが、実際にこうして作り上げられていたようだ。

 イベント当日は、前日から並び始めた人がいるほどの長蛇の列となり、観客はまれに見るこの演奏に酔いしれていた。ボアダムスは1990年代に、あのソニック・ユースやニルヴァーナとともにツアーをしていたことがあるくらい海外での評価は高い。日本での正当な評価が得られる日も近いと確信した。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)


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