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すでにアカデミー賞確実の声!フェイスブック創始者描く『ソーシャル・ネットワーク』製作秘話

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左からアーロン・ソーキン、ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、デヴィッド・フィンチャー
左からアーロン・ソーキン、ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、デヴィッド・フィンチャー - Photo:Hosoki Nobuhiro

 すでにアカデミー賞作品賞のノミネートが確実と言われている話題作『ソーシャル・ネットワーク』 (英題:The Social Network)が、ニューヨーク映画祭(N.Y.F.F 48th)のオープニングナイトで上映され、その記者会見にデヴィッド・フィンチャー監督、ジェシー・アイゼンバーグアンドリュー・ガーフィールドジャスティン・ティンバーレイク、脚本家アーロン・ソーキンが登壇した。

映画『ソーシャル・ネットワーク』場面写真

 同作は、SNSサイトのフェイスブック(Facebook)を創設した過程と、設立者のマーク・ザッカーバーグが後に告訴された2つのケースを絡めながら描いた群像劇。作家ベン・メズリックの「The Accidental Billionaires」をベースにしている。

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 製作理由についてデヴィッド・フィンチャー監督は「もともとフェイスブック(Facebook)については何も知らなかったし、この映画でフェイスブック(Facebook)を描くつもりもなかった。ただ、僕は設立に関わった人物たちのなじみやすく、同情しやすい話に惹かれたんだ」と製作意図を語った。ちなみにフィンチャー監督は、自分のフェイスブック(Facebook)のアカウントは持っていないそうだ。

 オープニングのシークエンスについて脚本家のアーロンは「脚本9ページ分(4分30秒のシーン)で、男女二人がテーブルを前にして喋っているだけなんだ。大概の監督は、その間をどういうアングルで撮るかわからずに、撮影は無理だと言ってくるが、デヴィッドは違ったんだよ」とデヴィッドに一目置いているようで、さらに彼は「僕は、(ソーキンが執筆したTVシリーズ『ホワイトハウス』のように)人々が部屋で話しているシーンが好きで、デヴィッドのようなビジュアル重視の監督とは合わない気がするが、今回は素晴らしいコラボレーションができたと思うんだ」と語った。このオープニングのスムースなカメラワークは、俳優のテンションが難しいシーンを引き立たせ、観客は主人公のマークの性格を知り始めることで、一挙に映画に引き込まれていく。

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 フェイスブック(Facebook)の設立者マーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグのリサーチは「マークのリサーチは、撮影前に行った1か月半のリハーサルの段階で行ったんだ(実際のプロダクションのリハーサルは3週間だったらしいが、彼は1か月半前から行っていたそうだ)。だが、もしそのリサーチをせずに、アーロンの脚本を読んだだけでも十分だったとも思ったんだ。なぜなら、この映画は伝記映画ではないし、マークの真似をする必要もなかったからなんだ。ただ、マークのことをほとんど何も知らずに受けたオーディションから一挙に役が決まって、それから急にマークのことに興味がわき始めて、彼のインタビューの映像や写真などを見はじめたんだ」とあくまでジェシーは、アーロンの脚本に書かれたキャラクターを忠実に演じただけだと明かした。

 マーク・ザッカーバーグのこの映画の反応について「プロデューサーのスコット・ルーディンと僕は、積極的にマークにこの映画のために協力を求めたが、おそらく僕も彼と同じ立場に立たされたらするだろうことを彼はしたんだ……断るということをね。ただ、彼がこの映画に参加しようとしまいと、彼に脚本を送って修正の必要のある箇所があれば、変えるつもりでいた。最終的には、自分が19歳のときに行ったこと(フェイスブックの創業は2004年、マークが19歳のときだった)を誰も映画で観たいとは思わない。だからもし、彼が不快に感じていることがあれば、僕にとっても残念だね」とアーロンは、マークの複雑な境地を理解しているようだった。

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 新作『スパイダーマン』で主役を演じることになっているアンドリュー・ガーフィールドは、マークの同級生エドゥアルド・サヴァリン役、ジャスティン・ティンバーレイクは、ナップスター社の共同設立者のショーン・パーカー役をそれぞれ熱演している。脚本は、160ページあったそうだが、全く長さを感じさせないペースと監督自らが使った『羅生門』の手法(人物によって見解が違う)が生かされ、マークの人物像が興味深い演出になっている。観て損をしない秀作に仕上がっている。(取材・文:細木信宏 / Hosoki Nobuhiro)

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