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『刑事ジョン・ブック』『トゥルーマン・ショー』の名匠監督ピーター・ウィアー、名作が生まれるまでの道のり明かす(1/2)

『刑事ジョン・ブック』『トゥルーマン・ショー』の名匠監督ピーター・ウィアー、名作が生まれるまでの道のり明かす
ピーター・ウィアー監督

 映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』、『いまを生きる』、『トゥルーマン・ショー』などを手掛け、これまでアカデミー賞監督賞に4度もノミネートされたことのあるオーストラリアの巨匠ピーター・ウィアー監督が、名作と共に過去を振り返った。

 まず、子どものころに影響を受けた映画は「僕らは土曜日の午後の映画と呼んで、その時間帯によく映画を観ていた。初めはウェスタン映画、ギャングスター映画、そして他の若者と同じようにホラー映画にもハマっていったよ。ただ、そんな中でオーストラリアのチャールズ・ショーヴェル監督が描いた映画『ジェダ・ジ・アンシヴィライズド (原題)/ Jedda the Uncivilized』に衝撃を受けたんだ」とオーストラリアの部族や原住民を描いたストーリー構成に驚いたそうだ。ちなみに初めて観た海外の作品は映画『恐怖の報酬』だそうだ。ただ、このころはまだ映画界に入ることは考えていなかったそうだ。

 いったんテレビ業界で働いたピーター監督は映画界に入り、映画『ピクニックatハンギング・ロック』で世界中から高い評価を受けた。だが次回作となった映画『ザ・ラスト・ウェーブ (原題)/ The Last Wave』(1977製作)の製作の前に、なんとスタンリー・キューブリック監督からある提案を受けていたそうだ。「当時、僕とジム・マッケルロイ(ピーター監督の初期作品をプロデュースしていた人物)が、次回作の資金繰りのためにロサンゼルスにいたときに、ワーナー・ブラザーズの重役との会合でスティーヴン・キングの作品『呪われた町』の監督をしないかと勧められたんだ。さらにその重役から、『これはスタンリー・キューブリック監督が君に監督するようにと提案してきたんだ!』と言われたんだよ」と語った。それまで立ってこの話を聞いていたピーター監督は、座らなければ落ち着かないほどだったらしい。いったん製作を引き受けたピーター監督は「それからシャトー・マーモント・ホテルで1か月もの間、この『呪われた町』の制作を進めていたが、どうしても自分にはこの作品の監督が合わない、製作することも不快であるからとして降板してしまったんだ」と尊敬するキューブリックの提案を台無しにしてしまったそうだが、その選択には後悔しなかったようで「当時、まだアメリカのシステムに慣れていなかったとも思うんだ」と明かした。

 映画『危険な年』で女性ではなく、男性カメラマン役を演じてアカデミー賞助演女優賞を獲得したリンダ・ハントのキャスティングについては、「シドニーで、この映画のリハーサルを撮影の5、6週間前に行っていたが、あれはかなりヒドいものだったんだ。主役を演じたメル・ギブソンでさえもこの男性カメラマン役を任された俳優に対して、『僕なら彼とは働かないね。彼と仕事をしているとすごくイライラさせられるよ!』と僕に言ってきたほどだった。結局、この俳優には出演料だけ払って、別の俳優をキャスティングすることにしたんだよ。それから、いろいろな俳優をたくさん見たが、なかなか決まらずいたときに、キャスティング・ディレクターが俳優のプロフィールを掲げて、すべての条件が揃っている俳優が居るよ!と言って、その後に、ただそれは女性だけれどねと言ってきた。実はそれがリンダだったんだ。僕らは、それからなんとなく彼女に対して興味深くなって、彼女をN.Yでキャスティングを行っていたさいに呼び寄せたんだよ」と述べた。そして、脚本を気に入ったリンダは男性役を引き受けることになったそうだ。ただ出演の契約のさいに、この役を女優であるリンダが演じていることを明かさないという約束でサインさせたそうだ。


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