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カンヌ、ある視点部門の受賞結果発表!韓国の鬼才キム・ギドク監督、3年ぶり起死回生の作品で見事受賞

第64回カンヌ国際映画祭

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受賞をよろこぶキム・ギドク監督-第64回カンヌ国際映画祭
受賞をよろこぶキム・ギドク監督-第64回カンヌ国際映画祭

  第64回カンヌ国際映画祭ある視点部門の受賞結果が現地時間21日、審査委員長のエミール・クストリッツァ監督から発表され、最高賞のある視点賞を韓国の鬼才キム・ギドク監督『ARIRANG(英題/アリラン)』が受賞した。

第64回カンヌ国際映画祭コンペ部門-見どころ、ストーリー

 同作品はキム監督3年ぶりの新作で、セルフドキュメンタロー。オダギリジョー主演映画『悲夢(ヒム)』で、女優の自殺未遂シーンを撮影中に本当に危険な目に遭わせてしまったトラウマから、演出をすることが怖くなってしまったというギドク監督。その後、自身が原案・製作を手がけた映画『映画は映画だ』に懇意のスタッフを引き抜かれてしまったことにショックを受け、映画界からも遠ざかり、一人、山小屋暮らしを続けていたという。そんな孤独な日々の中で、時に壁に写った自分の影に向かって切々と、時にカメラに向かって号泣しながら胸の内を赤裸々に明かす衝撃作だ。

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 今回、久々に映画祭という公の場に姿を現したキム監督だが、かつてのベースボールキャップにTシャツ&ジーンズというスタイリッシュな装いから一転、白髪に修行僧のような姿に変貌し、カンヌの話題になっていた。授賞式では感謝の言葉の代わりに、タイトルにもなっているアリランを熱唱し、会場から拍手喝采を浴びていた。

 また、イランのジャファール・パナヒ監督と共に、反政府的な活動をしたとして禁固刑判決を受け、今回、極秘裏に新作を出品したムハマド・ラソウロフ監督に監督賞が贈られた。シンガポールのエリック・クー監督が、日本の劇画作家・辰巳ヨシヒロの半生を描いたアニメ『TATUSUMI』(原題)は賞を逃した。

受賞結果は以下の通り。

●ある視点賞(2作品が同時受賞)
『ARIRANG(英題)/アリラン』 キム・ギドク監督
『Stopped on track(英題)/ストップト・オン・トラック』アンドレアス・ドレゼン監督

●特別審査員賞
『ELENA(原題)/エレーナ』 アンドレイ・ズビャギンツェフ監督

●監督賞
『Au revoir(仏題)/オル・ヴォワール』 ムハマド・ラソウロフ監督

(取材・文:カンヌ・中山治美)

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