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福島県出身の西田敏行、「あの美しい景色は、必ず戻ると信じている」と復興への思いを語る

福島県出身の西田敏行、「あの美しい景色は、必ず戻ると信じている」と復興への思いを語る
西田敏行 - 撮影:吉岡希鼓斗

 村上たかしの大ヒット同名コミックスを実写映画化した『星守る犬』に出演した西田敏行が、3月11日の東日本大震災で被災した本作のロケ地への思いを語った。本作は、玉山鉄二演じる市役所の福祉課に勤める青年が、偶然出会った少女(川島海荷)と共に、林の中から遺体となって見つかった身元不明の男性と犬の足取りを追う旅に出るストーリー。主演の西田は、本作で無縁死を遂げる“お父さん”にふんしている。

 自身の故郷である福島、宮城で震災前に撮影された本作の思い出を、西田は「ハッピーと一緒にいわきの海で泳ぐシーンがあるんですが、あそこは小学校のときに遠足や林間学校で訪れては磯遊びをした場所なんです。だから本当に思い出深くて、童心に戻ってはしゃいだ楽しい撮影でした」と振り返る。だが、「子どもたちのはしゃぐ声が響く、キラキラとした場所だったんです」と言う思い出深いその海岸も、津波に襲われて、現在は壊滅状態となっている。

 また、津波は映画の撮影に参加したエキストラの命も奪った。宮城県東松山市で撮影が行われた、旅館に泊まっているアジ釣りのおじさんたちの記念写真にハッピーを連れて乱入するというシーン。その撮影に参加していたエキストラの方が、一人津波で亡くなられたという。悲報を聞き、涙したという西田は、「地震があった後は、どうか無事で……と祈り続けていました。なかなかその方の消息がわからなかったんですが、亡くなられたことがわかり、すごくショックです。『映画の完成を楽しみにしています』と言っていただいた言葉が忘れられない」と声を震わせた。

 西田のふるさと、福島にある原子力発電所が、メルトダウン状態だったことが後になって発表されるなど、あいまいな情報ばかりが目立つ中、福島県の人々は、今も放射能の不安、恐怖と闘い続けている。「津波も原発も本当に憎い。それでも生き残った者たちは、人間同士のきずなや幸福感を深く考える時間を過ごしていかなければならない。僕は必ず、昔以上に美しい福島の景色が必ず戻る、と信じている」と力強く話した西田は、故郷復興への願いを涙ながらに訴えた。西田の言葉通り、本作に映し出される美しい宮城県、福島県の景色が再びよみがえることを、心から願うばかりだ。(編集部:森田真帆)

映画『星守る犬』は6月11日全国公開


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