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岡本太郎作品に原発の絵を付け足したアート集団Chim↑Pomに突撃インタビュー!「震災も原発もみんなが当事者」(1/2)

岡本太郎作品に原発の絵を付け足したアート集団Chim↑Pomに突撃インタビュー!「震災も原発もみんなが当事者」
アート集団Chim↑Pomの卯城竜太、エリイ、林靖高(右から)

 東京・渋谷駅通路に展示されている岡本太郎さんの壁画「明日の神話」に福島第一原発事故を思わせる絵を付け足したことアート集団Chim↑Pom[チン↑ポム]が、騒ぎの余波冷めやらぬ5月28日に取材に応え、作品の制作姿勢やテーマ、そして「明日の神話」の騒ぎに込めたメッセージについて語った。

 当日の取材に応えたのは、2005年に結成された6人組アート集団Chim↑Pomのエリイ、卯城竜太、林靖高の3人。同グループは2008年にも広島の原爆ドーム上空に「ピカッ」という文字を描き、このときは一時謝罪会見を開く事態にまでなった(事の経緯は『なぜヒロシマの空をピカッとさせてはいけないのか』に詳しい)。今回の「明日の神話」の騒動に付け足した絵も原発事故に関連したものだが、Chim↑Pomの活動は決して原子力問題だけをテーマにしているわけではない。「明日の神話」に付け足した絵の制作意図について、メンバーのエリイは「あの作品だけ見るんじゃなくて、ほかの作品、Chim↑Pom全体の流れを見て欲しい」と今回の作品もChim↑Pomとしてのテーマに沿ったものであることを説明。卯城は「今後、この作品がどう位置づけられていくのかはまだわからない」と前置きした上で、「でも、こういう作品がないと将来的に、『震災のときに日本って何もしなかったよね。日本のアートって全然だめだね』ってなっちゃうから。そういう無力感を将来に植え付けたくない」と今回の作品がいつか持つであろう意味について語った。

 しかしながら、現実に多くのメディアは、今回の騒ぎに関して岡本さんの作品の改変という、目に付きやすいことばかり報じている。原爆のさく裂した瞬間をモチーフにしている「明日の神話」に付け加えられたのが「ヒロシマ、ナガサキから続く流れにある」福島第一原発事故を思わせる絵であるということ、そしてそのことが持つ意味については、ほぼ黙殺されたといってもいい。

 「明日の神話」に絵を付け足したのが同グループだとわかった際には批判を含む、さまざまな意見がネット上に広がった。だが、卯城いわく、それらは「内容の批判ではなかった」という。騒動は岡本さんの作品に原発の絵が加えられていることに対してのものであり、決して作品の本質や内容について言及したものではなかったらしい。それでも盛り上がったのは「正直、作品が興味深かったからだと思うんです」と卯城は分析。「明日の神話」に付け加えられた絵について、エリイは「岡本太郎さんに似せるというのと、現代っぽいという中間を取った」と考え抜いたものであり、色合わせや下絵は何度も検討を重ね、制作期間は一か月以上にも及んだことを明かしている。そのような試行錯誤からも、結果として世間をにぎわせてしまったものの、彼らが真摯(しんし)な態度で対象と向き合っていることがよくうかがえる。


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