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末期ガンは患者だけでなく家族の心のケアも必要…『エンディングノート』に感動と共感の輪

末期ガンは患者だけでなく家族の心のケアも必要…『エンディングノート』に感動と共感の輪
末期ガンの実父をフィルムに収めた砂田麻美監督

 末期ガンを宣告された実父の姿を追ったドキュメンタリー映画『エンディングノート』の試写会&シンポジウムが9日、上智大学四谷キャンパスで行われ、看護学科の学生とメガホンを取った砂田麻美監督らが「生と死」について意見を交わした。また、ベストセラー「死ぬときに後悔すること25」の著者で緩和医療医の大津秀一さんと上智大学教授の浅野美知恵さんもシンポジウムに参加し、映画と同じく家族がガンと闘病中という参加者も見られ、生きること、家族の姿を描いた作品でもある本作に思いをはせた。

 父の死という重いテーマを扱いながら、明るさとユーモアをたたえた作品に仕上げた砂田監督は、「だんだん弱っていく父の顔が昨日と今日とで違って、撮っている間はつらかったけど、編集している間は父のいろんなことが思い出されて楽しかった」とコメント。医療現場で緩和ケアに携わる大津医師は、患者だけではなく見守る家族の心のケアも大切で、砂田監督が編集作業で行ったような、故人の人生を振り返る作業が心の安寧をもたらすことを説いていた。

 本作は砂田監督の父が死へ向かっていく姿を追いながら暗さをまとわず、妻や子ども、孫たちとの幸せな日常を多く映し、エンターテイメント性を持った内容となっている。大津医師は「死には患者だけでなく、見守っていく側もかかわっていくことが大事だし必要。この映画を観てそのことを学ばせてもらいました」と感想を話し、シンポジウムの聴講者からも「家族がまとまっている姿を見せてもらえてよかった」「死について考えさせられた」と感動や共感の声が聞かれていた。

 『エンディングノート』は「仕事命!」で高度経済成長を駆け抜けた元サラリーマンの父が、定年退職後まもなくガンを宣告され、残された家族のため、自身の人生を総括するため、“エンディングノート”を作成し、自らの死の段取りをしていく姿を追ったドキュメンタリー。プロデュースは映画『誰も知らない』などの是枝裕和監督が担当し、是枝作品で助監督の経験を持つ砂田麻美監督のデビュー作。主題歌と劇中音楽は独特の世界観で知られる人気アーティスト、ハナレグミが担当している。(取材・文:長谷川亮)

映画『エンディングノート』は10月1日より新宿ピカデリーほか公開


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