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ロッテルダム国際映画祭、短編部門最高賞を日本人監督が初受賞! 震災3日前の東京を空撮

ロッテルダム国際映画祭、短編部門最高賞を日本人監督が初受賞! 震災3日前の東京を空撮
トロフィーを手にする牧野貴監督

 現地時間30日、オランダで開催中の第41回ロッテルダム国際映画祭短編コンペティション部門の審査結果が発表され、映像作家・牧野貴監督の『Generator』(ジェネレーター)が最高賞のタイガー・アワードを受賞した。同部門は2006年に創設され、日本人の受賞は初めてとなる。

 同作品は愛知芸術文化センターの助成を受けて制作された20分のオリジナル映像で、音楽を米国のミュージシャン、ジム・オルークが手掛けている。与えられたテーマは「ボディー」だったが、牧野監督は都市の構造そのものを体としてとらえて東京を空撮。それはくしくも東日本大震災3日前の2011年3月8日で、ネオンが輝き、連なる車のライトが血液のように見える夜の街。その映像に水や粒子のイメージをコラージュし、より都市を生き物のように表現した。

 そして、震災が発生。当初のプランは変わらないが、編集過程でおのずとそこに、放射能をまき散らす原発事故や、水の買い占めに走った人たちなどへの怒りが込められたという。牧野監督は「水や粒子など変化するものが好きで、以前から作品に取り入れてきたが、それらの自分が大切にしてきたものが奪われたような感覚になった」と心情を吐露する。

 そんな牧野監督の思いが伝わったのか、映画祭の審査員は「この作品は、震災によって瀬戸際にある自然環境の脈動を実感させ、かつ危険性を描き出している」と受賞理由を語っている。

 牧野監督には映画祭のトレードマークである虎の盾と、賞金3,000ユーロ(約30万円・1ユーロ100円計算)が贈られ、監督は「これで、今回の飛行機代を獲得できました(笑)」と本音をぶちまけた。牧野監督はウィーンの映像作家ヨハン・ルーフの来日に合わせて上映イベント「+Vienna」を2月16日、東京・代官山の「晴れたら空に豆まいて」で行う。(取材・文:中山治美)


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