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あきれた巨匠にブーイング!アキ・カウリスマキ監督、ほろ酔いに舞台でたばこ…30分のショーを5分で切り上げ

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ステージ上で司会者に説得されているアキ・カウリスマキ監督
ステージ上で司会者に説得されているアキ・カウリスマキ監督 - Photo:Harumi Nakayama

 フィンランドのアキ・カウリスマキ監督が、新作『ル・アーヴル(原題)/ Le Havre』が招待されている第41回ロッテルダム国際映画祭で現地時間27日、トークショーを行った。しかしほろ酔い加減で登場したカウリスマキ監督は司会者の質問にまともに答えず、30分予定されていたショーを5分で切り上げ、観客から大ブーイングを浴びるハメとなった。

 予定より15分遅れて会場に姿を現したカウリスマキ監督は、いきなり型破りな行動に出た。ショーアップされたステージを見るや「別に私は特別な存在じゃないんだけどな……」とつぶやき、用意されていた椅子ではなくセットに鎮座。司会者の女性が戸惑いながらカウリスマキ監督の隣に座るとおもむろにタバコを取り出し、禁煙の会場でプカーッと一服するなどやりたい放題。

 以後は司会者が何を聞いても「答えはすべて映画の中にある」と言わんばかりに、ずっとうつむいたままで質問をはぐらかす。ついには司会者が、カウリスマキ監督の好きなアルコールをエサに「この質問に答えてくれたらビールをあげるから」となだめる始末。みかねた観客から「彼を解放してあげて!」という温かい声や、「もういいから映画を観せろ!」という怒声も飛び交い、司会者も諦めてショーを打ち切った。

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 華々しい場があまり好きではないカウリスマキ監督は、どうやら渋々ステージにあげさせられたようだ。翌28日も映画上映前後に舞台あいさつが予定されていたが“失踪“し、滞在予定を繰り上げて帰国の途に着いてしまった。

 映画祭スタッフをてんてこ舞いさせるとんだお騒がせぶりを発揮したフィンランドの巨匠。しかし、警察に追われている密航途中の青年を町ぐるみで助けるハートウォーミング・ストーリー映画『ル・アーヴル(原題)/ Le Havre』は、カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を皮切りに国内外の映画祭で数々の賞を受賞する高い評価を得ている。(取材・文:中山治美)

映画『ル・アーヴル(原題)/ Le Havre』は年内日本公開

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