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身体障害者向けのデリヘル嬢を扱った日本の映画がニューヨークで話題に!監督が自主制作した思いとは?

身体障害者向けのデリヘル嬢を扱った日本の映画がニューヨークで話題に!監督が自主制作した思いとは?
戸田幸宏監督

 ニューヨークのジャパン・ソサイエティで行われたイベント、ジャパン・カッツで話題になった映画『暗闇から手をのばせ』について、戸田幸宏監督が語った。

 同作のヒロイン、沙織(小泉麻耶)は障害者専門の派遣型風俗店でデリヘル嬢として働き始める。出勤初日、彼女は店長(津田寛治)と車で移動し住宅街に向かうが、そこには様々な身体障害者がそれぞれの問題を抱えていた。戸田監督が、ドキュメンタリーとして企画が通らず、自ら製作資金を捻出して制作した意欲作。

 当初NHKに企画を持ち込んでいた。「僕は製作会社NHKエンタープライズでドキュメンタリーや特番のディレクターとして番組を制作していて、ある時、大阪で障害者専門の風俗を営む方のドキュメンタリー番組の企画をプレゼンしました。NHKは性や障害者に対して近年はオープンに扱ってきましたが、風俗嬢やそれを経営する人々を称賛したり、持ち上げる内容はどうかと疑問視されました」。それで自己資金で製作し、その際ドキュメンタリーからフィクションに移行したそうだ。

 小泉麻耶のキャスティングは「ほとんどの女優、グラビアアイドル、AV女優をリサーチしました。ただ風俗嬢という役柄が困る、風俗嬢は良いが障害者との性的なシーンは困るなど、イメージが悪くなることを懸念したり、その後のCM活動もできないとなかなか決まりませんでした。小泉さんのあるインタビュー記事で語ったことが、非常に主役沙織のスタンスに似ていたんです。世の中に対して怒りを持っていました」と明かし、グラビアから女優に転身しようとしていた彼女にアプローチしたそうだ。

 「障害者はかわいそうか?」と疑問を投げかける中嶋役のホーキング青山は「彼は障害をネタにする障害者の芸人さんで、彼は自分が障害者としての嫌なことや出来事をネタにして笑いにしています。障害者芸人である彼に『障害者はかわいそうか?』という言葉をさりげなく言わせることができました。日本はまだ障害者にとっては、他の国と比べ生きにくい国で、リサーチで障害者に会った時、かわいそうという他人からの視線を浴びながら生きている実感を受け、この言葉をあえて言わせることに意味合いがあると思いました」。

 映画は、健常者であろうと障害者であろうと、悩みや心に暗闇を持った人々が、光を目指して暗闇から手を伸ばし始めていく姿が見事に等身大で描かれている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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