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オスカー最有力候補の新作『12 Years A Slave』について監督が明かす

オスカー最有力候補の新作『12 Years A Slave』について監督が明かす
新作『12 イヤーズ・ア・スレイヴ(原題)』を語るスティーヴ・マックィーン監督

 第51回ニューヨーク映画祭(N.Y.F.F'51)でスティーヴ・マックィーン監督が、新作『12 イヤーズ・ア・スレイヴ(原題) / 12 Years A Slave』について語った。

 同作は、1841年にワシントンDCで誘拐され奴隷としてルイジアナ州の農場主エドウィン(マイケル・ファスベンダー)に売られた黒人ソロモン(キウェテル・イジョフォー)が、自由を獲得していくまでの12年間を描いた実話を基にしたもの。ソロモン・ノースアップの伝記本を、映画『SHAME -シェイム-』のスティーヴ・マックィーン監督がメガホンを取った。

 製作経緯について「もともと奴隷制度を題材にした映画を描きたかった。子どもの頃、最初に奴隷制度の話をされた時に、知るべきことを知らなかった僕は“恥”という感覚に陥った。それから調べることでこの奴隷制度を把握しながら、(個人的に奴隷制度に対する許せない)感情を抑えたいと思ったんだ。さらに、アメリカにとって最も大きな題材であるはずだが、映画の歴史においても奴隷制度を扱った作品に関しては大きな空白があるからだ」と理由を明かした。

 ソロモン・ノースアップの伝記本について「奴隷を題材にした映画を製作するうえでさまざまな資料をもとに脚本を書き始めたが、なかなか進展せずにいたとき、妻からこのソロモン・ノースアップの伝記本を渡され読んでみると、ソロモンが生き残った過程がものすごかったんだ。なぜ僕はこの本を知らなかったのかと思ったが、実際には僕の周りの誰もがこの本については知らなかった。そんな知られていない原作と、まるで『アンネの日記』のような実際に起きた出来事を通して映画化できると思った」と語る通り、原作の奴隷の厳しい環境が映画でしっかりと描写されている。

 キウェテル・イジョフォーを主役に抜てきしたのは「彼は黒人俳優シドニー・ポワチエのように上品で、もの柔らかな感じがして、このソロモン(NYで自由の身として暮らしていたが、ワシントンDCでの仕事の依頼の際にわなにはまって奴隷として売り飛ばされる)役に適していた。さらに彼は度胸や人間性もしっかりしていて、観客がこの奴隷の映画を(2時間)観続けるうえで、それらが絶対に必要な要素だと思った。ソロモン役は彼しか居なかった」と彼に確信したことが、見事にトロント映画祭の最高賞に結びついた。

 映画は俳優陣の演技、奴隷という題材への妥協ない演出、オスカー最有力にふさわしい作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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