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村上春樹が選んだ2014年ベストムービーは?読者交流サイトで明かす

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写真は特設サイト「村上さんのところ」スクリーンショット
写真は特設サイト「村上さんのところ」スクリーンショット

 作家・村上春樹とメールで交流できる期間限定サイト「村上さんのところ」で、村上が読者からの質問を受け2014年のベストムービーを明かした。

村上春樹が選んだ2014年ベストムービー場面写真

 1月26日付の読者からの「2014年はどのくらい映画を見ましたか? 2014年公開の映画で村上さんのお気に入りは何ですか?」という質問に対し、村上は「“Frank”という、張りぼての頭をかぶったアイルランドのロック・シンガーが主人公の映画が面白かったな」と『FRANK -フランク-』を挙げた。選定理由は「主演はマイケル・ファスベンダーですが、何しろ終始張りぼてをかぶっているので、最後の方でしか顔を出しません。精神に傷を負っていて、シャワーに入るときもこれをはずさない。とてもユニークな映画でした」としている。また、「いかにもル・カレ・ワールドです。ただしル・カレの原作を読んでいかないと細部がわかりづらいです」と指摘しつつ、故フィリップ・シーモア・ホフマンさんの主演作『誰よりも狙われた男』も挙げている。

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 映画にまつわる質問は多数寄せられ、「(ジャン=リュック・)ゴダール作品を3つ選ぶなら」という質問に対しては「あくまで個人的に好きだということ」を前提にしながら『女と男のいる舗道』『恋人のいる時間』『アルファヴィル』を挙げ、デヴィッド・リンチ監督の作品については「個人的には『マルホランド・ドライブ』が好み」とのこと。「それからもちろん『ツイン・ピークス』にははまりました。アメリカに住んでいるときにリアルタイムで放映していたので、毎週楽しみに見ていました。そのときちょうど『ねじまき鳥クロニクル』を書いていたので、少しは影響があるかも、ですね」と続け、自身の作品が同作から影響を受けた可能性について言及。その他、クリストファー・ノーラン監督作品についても持論を語っている。

 また、昨年11月に急逝した高倉健さんの主演作についても触れており、学生時代に歌舞伎町で東映作品を浴びるように観ていたこと、その頃観た作品を振り返り「『昭和残侠伝』のシリーズなんて、もう最高だったです。正直言って、健さんが『善い人』になってからの映画はあまり見ていません。どうしてかな? あの1960年代終わり頃の歌舞伎町の雰囲気が、ちょっと特殊だったんでしょうね」と、任侠映画時代の健さんを絶賛している。

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 1月31日に読者からの質問受付を終了した「村上さんのところ」には3万通以上ものメールが寄せられ、村上が手掛けてきた小説に対する感想や疑問から、恋愛、ダイエットなどのお悩み相談、音楽や野球など趣味についてなど多岐にわたり、中には「もしユニコーンに遭遇したら、どうすればいいのでしょう?」という変化球の質問も。村上は「みなさんの寄せてくださったヴォイスが、僕のこれからの仕事にとって、何より大きな助けとなるはずです。ありがとうございました」と読者に感謝の言葉を述べている。質問受付は終了しているが、終了後も村上はたまった質問・相談を読んで返事を書き続け、サイトを更新していく予定だという。(編集部・石井百合子)

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