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蒸発→アルコール依存症&ホームレスの父親…27年ぶり再会のラッパー息子が再起させるドキュメンタリー【トライベッカ映画祭 2015】

蒸発→アルコール依存症&ホームレスの父親…27年ぶり再会のラッパー息子が再起させるドキュメンタリー【トライベッカ映画祭 2015】
左から、父親ブライアンさん、チェ・“ライムフェスト”・スミス、リッキー・スターン監督、アン・サンドバーグ監督

 トライベッカ映画祭(Tribeca Film Festival 2015)で上映されたラップ歌手とホームレスの父親の関係を描いたドキュメンタリー作品『イン・マイ・ファザーズ・ハウス(原題) / In My Father's House』について、ラップ歌手チェ・“ライムフェスト”・スミス、共同監督リッキー・スターン、アン・サンドバーグ、チェの父親ブライアンさんが語った。

 本作は、歌手カニエ・ウェストがグラミー賞を受賞した楽曲「Jesus Walks」を作詞して成功を収めたラップ歌手チェが、蒸発した父親とかつて暮らしていた実家を買い戻したものの、当の父親がアルコール依存症のホームレスだったことで、その父親を再起させるために動きだすというストーリー。

 製作経緯についてリッキーは「音楽プロデューサーの知人にチェを紹介され、その際にチェが、かつての実家を買い戻し、蒸発していた父親を捜す過程をビデオで撮影している話を聞いたの。もし彼が(27年間も不在の)父親に会えたら、それは素晴らしい再会になるし、実際の父親がどんな人物であるのか、さらに父親なしで育ったチェの心境などにも興味を持ったの」と答えると、アンは「われわれの映画は、これまで社会的な題材を通して人との親密な関係を描いてきたけれど、チェの場合はその必要もなかった」と語った。彼と父親の関係は十分に社会的な題材だったようだ。

 父親ブライアンさんとの再会についてチェは「現在、アメリカの黒人の家庭では、核家族はほぼ存在しなくて、家族という定義もさまざまだ。僕の父は27年間も僕のそばに居なかったが、それでも母は父を捜すことを励ましてくれた。そして両親が再会すると、彼らの間に僕は愛を感じ、それが僕を、(蒸発した)父を愛さなければいけない気持ちに駆り立てた」と思いを吐露した。

 ホームレスだったブライアンさんは映画に出演したことについて「まさか、自分があんな顔だとはね! もっとも僕は、鏡さえない暮らしをしていたが(笑)。この映画は、何年もかけて製作された。でも出演したことを誇りに思っている。なぜなら、息子チェの子供たちに、自分たちの親が素晴らしいことをしたということを、ちゃんと伝えることができるからだ」と製作者と息子に感謝した。

 映画は、自身の生活を変えないアルコール依存症の父親を再起させようと、誠心誠意尽くす息子に感動させられる作品。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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